米配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズは11日、首都ワシントンで開催された同社のイベントで、航空ライドシェアサービス「ウーバーエア(Uber Air)」のサービスの試験運用を、オーストラリア第2の都市メルボルンで行うと発表した。米国外の都市としては初めてとなり、2020年からの試験飛行、2023年からの商用運航を目指す。
『AFP通信』『ロイター通信』英
『ガーディアン』や地元メディアなどが報じた。ウーバーは11日、米ワシントンで同社のイベント「ウーバー・エレベート・サミット(Uber Elevate Summit)」を開催し、交通渋滞を緩和し、都市での移動性を改善するための手段として、空飛ぶタクシーのサービス「ウーバーエア」の展望に関する詳細を新たに発表するとともに、豪メルボルンでの同サービスの展開について明らかにした。
ウーバーは、米ダラス、ロサンゼルスの2都市に続き、ウーバーエアの飛行試験を行う都市を国際的に公募していた。同社は当初、海外での最初の試験場所として、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイを選定したが、開始が遅れたため先月新たな都市を募集し、メルボルンが正式に試験飛行が実施される3番目の都市に選ばれた。3都市とも試験飛行は2020年から、商用運航は2023年の開始を目指しているという。
メルボルンでの試験飛行では、市内のショッピングセンターから同市の主要空港まで乗客を運ぶ。市中心部から空港まで通常車で25分かかる19キロの距離を10分で航行する。乗客はウーバーの配車サービスと同様に、スマートフォンのアプリを通じて手配を行う。
ウーバーの豪州他の地域責任者スーザン・アンダーソン氏は、「オーストラリア政府は、ライドシェアや将来の輸送技術に対し、前向きなアプローチを採用している。」と評価し、「さらにメルボルンは、独自の人口統計的・地理空間的要素、革新と技術の文化を持ち、ウーバーエアのサービスを3番目に開始する都市としては完璧だ。」と述べた。
航空ライドシェアの構想を最初に発表して以来、ウーバーは提携先企業をプロジェクトに加えながら計画の詳細を示してきた。今回のサミットでも、軽飛行機メーカーや空飛ぶタクシーの客室のデザインを手がける企業との提携について説明している。
ウーバーはまた、同サミットで、ウーバーエアに使われる機種の1つとされる回転翼を4基持つヘリコプター「ベルネクサス(Bell Nexus)」の基本構想や、航空ネットワークを構成する離発着地点の「スカイポート(Skyport)」の新たなデザインを示した。
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