5月20日付米
『Foxニュース』:「米軍駆逐艦、中国による“行き過ぎた主張を牽制”するため南シナ海で自由航行」
米海軍第7艦隊によると、中国による行き過ぎた海洋権主張を牽制するため、5月19日にミサイル駆逐艦“プレブル”を南シナ海に派遣して、中沙(スカボロー)諸島内の中国実効支配の環礁から12海里(約22キロメーター)内の海域を自由航行させたという。
このFONO作戦は5月初めに続いて2度目の実行である。...
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5月20日付米
『Foxニュース』:「米軍駆逐艦、中国による“行き過ぎた主張を牽制”するため南シナ海で自由航行」
米海軍第7艦隊によると、中国による行き過ぎた海洋権主張を牽制するため、5月19日にミサイル駆逐艦“プレブル”を南シナ海に派遣して、中沙(スカボロー)諸島内の中国実効支配の環礁から12海里(約22キロメーター)内の海域を自由航行させたという。
このFONO作戦は5月初めに続いて2度目の実行である。
地元紙の報道によると、同艦が自由航行した際、偶々インドとシンガポール両軍が、5月22日までの予定で、同海域において共同軍事訓練を実施していた。
米軍はFONO実行に当って、中国による南シナ海軍事拠点化は容認できないと主張している。
これに対して中国側は、米側が一方的に中国領海内で挑発行為を行っていると非難している。
なお、米中両国は、南シナ海の領有権問題のみならず、両国貿易交渉での問題も深刻化している。
すなわち、米側が5月10日に、2,000億ドル(約22兆円)相当の中国製品への関税率を10%から25%に上げれば、この対抗措置として、今度は中国側が5月13日に、600億ドル(約6兆6,000億円)相当の米製品に掛けられた関税率を引き上げる決定をした。
すると、更に米側が、関税賦課合戦の第4弾として、3,000億ドル(約33兆円)余りの中国製品に対して、6月末発動を目処に25%の関税を賦課する準備に入ると発表した。
もし、第4弾が発動されると、ごく一部の製品(医薬品、レアアース等)を除くほとんど全ての中国製品に追加関税が課せられることになる。
同日付中国『CGTN(中国グローバル・TV・ネットワーク)』:「中国政府、米軍艦が黄岩島(スカボロー礁の中国名)領海内を航行したことに抗議」
中国外交部(省に相当)の陸慷(リウ・カン)報道官は5月20日、米軍艦が許可なしに、中国主権内の黄岩島(フアンイエン)領海内を許可なく航行したことに抗議した。
同報道官によると、米軍駆逐艦“プレブル”が5月19日に領海侵犯したことから、中国主権を脅かすことになるので速やかに退去するよう警告したといる。
なお、同報道官は、中国としては国際法を尊重し、南シナ海における航行の自由を保証するが、中国領海内を軍艦が無許可航行することは看過できないとして、米国側に対して、地域の平和と安定のために余計な挑発行為は慎むよう繰り返し要求したと付言した。
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