2014年2月に発生したウクライナ騒乱を契機に、ロシア、クリミア共和国及びセバストポリ特別市の条約が締結され、ロシアに編入されることが発表されて5年が経つ。ロシアは、このクリミア併合を策謀した疑いで科せられた欧米からの経済制裁に喘いでいる。しかし、ウラジーミル・プーチン大統領としては、5周年記念式典に出席して、クリミア併合の既成事実化を盤石なものにしようとしている。
3月18日付フランス
『AFP通信』:「ロシアがクリミア併合5周年を祝う」
ロシア政府は3月18日、クリミア半島のロシアへの再統合から5周年を祝うため、ウラジーミル・プーチン大統領が現地に赴いて同式典に出席すると発表した。
2014年3月18日、ロシア政府はクリミア共和国他と条約を締結し、クリミア半島のロシア連邦への再統合を宣言している。
これに対して、欧米諸国はロシアの横暴を看過できないとして、一斉に経済制裁を科すこととした。...
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3月18日付フランス
『AFP通信』:「ロシアがクリミア併合5周年を祝う」
ロシア政府は3月18日、クリミア半島のロシアへの再統合から5周年を祝うため、ウラジーミル・プーチン大統領が現地に赴いて同式典に出席すると発表した。
2014年3月18日、ロシア政府はクリミア共和国他と条約を締結し、クリミア半島のロシア連邦への再統合を宣言している。
これに対して、欧米諸国はロシアの横暴を看過できないとして、一斉に経済制裁を科すこととした。
しかし、クリミア半島の住民はもとより、ロシア市民は3月18日を“クリミアのロシアへの再統合の日”として毎年祝っている。
ロシア外務省のマリア・ザハロバ報道官は、クリミア半島の住民が国民投票の結果、ウクライナから独立し、ロシアへの再統合という自由を勝ち取った日だと強調した。
一方、ウクライナのパブロ・クリムキン外相は『AFP通信』のインタビューに答えて、これまでの5年の間、クリミア併合を望まない住民は、あからさまな脅しやテロの脅威に遭っていると主張している。
また、3月初めにロシア国内で実施された世論調査の結果、クリミア併合を評価するとした人は僅か39%で、2014年時の67%から大幅に減少している。
同日付ロシア『タス通信』:「プーチン大統領、クリミア再統合5周年を祝うため現地訪問」
ロシア政府は3月18日、プーチン大統領がクリミア併合5周年を祝うため、クリミア半島のセバストポリ特別市とシンフェロポリを訪問すると発表した。
同大統領は、現地で開催される記念式典に出席する他、両市に新たに建設されたバラクラバ及びタブリア火力発電所の開所式に臨む。
ロシア政府は、クリミア共和国及びセバストポリ特別市のインフラ整備-電力・給水施設や輸送インフラ-のために8,778億ルーブル(135億ドル、約1兆5千億円)を予算計上している。
セバストポリ特別市とシンフェロポリに建設された火力発電所は、このインフラ整備計画の最初の事例である。
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