『ル パリジャン』によると、カナダのアラン・ブルネ(Alain Brunet)教授が、薬のプロプラノロールを含む、心的外傷後のストレス障害を軽減するとされる新薬を開発したという。失恋や離婚などにより受けた心的外傷を治す薬として処方される。カナダでは既に治療が提供されており、同教授は今年の1月から、フランスの医療専門家らを養成している。
『20ミニュット』によると、もともと高血圧の治療に使用される薬、プロプラノロールは、1960年代に発見され、2016年にパリ公立病院の医師による臨床試験の一環として再発見された薬だ。...
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『ル パリジャン』によると、カナダのアラン・ブルネ(Alain Brunet)教授が、薬のプロプラノロールを含む、心的外傷後のストレス障害を軽減するとされる新薬を開発したという。失恋や離婚などにより受けた心的外傷を治す薬として処方される。カナダでは既に治療が提供されており、同教授は今年の1月から、フランスの医療専門家らを養成している。
『20ミニュット』によると、もともと高血圧の治療に使用される薬、プロプラノロールは、1960年代に発見され、2016年にパリ公立病院の医師による臨床試験の一環として再発見された薬だ。
このプロプラノロールは、パリ公立病院(APHP)の医師らが、パリ同時多発テロ事件やニーストラックテロ事件の生存者360人を対象とした臨床試験の中で使用された。その臨床試験を通して、プロプラノロールによって心的外傷性記憶の再活性化が減少することが確認されたのである。
ブルネ教授は現在、愛の傷心を負う人にもその治療を提供している。同教授は、『ル パリジャン』のインタビューで次のように答えている。「愛の傷心は、軽く思われがちです。 しかし、一部の人はうまく対処できても、奈落の底に落とされたように感じる人もいるのです。そういう人は心的外傷後のストレス障害のように、適応障害を引き起こすことがあるのです。」
治療法は、いたってシンプルだ。まず薬を飲み、効いて来るのを待ってから、事前に患者自らがまとめたトラウマとなっている思い出、患者にとって最も受け入れがたい出来事について、本人が声を出して読み上げる。この治療を週に1回、6週間続ける。患者がトラウマを読み上げ、再体験するたびに、その記憶が患者の「深い記憶」の中に入る前に薬がその記憶を傍受し、記憶に伴う痛みを消していく、という原理だ。そして6週間後には、患者はストレス障害から解放されている。
この治療は、専門的な訓練を受けた専門精神科医または心理学者のもとで行われ、妊婦には、薬の処方は推奨されていない。
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