2月12日付米
『ロイター通信』:「中国、二国間関係に亀裂が生じる中、NZで開催予定の観光イベントの延期を通知」
NZ政府の2月12日発表によると、首都ウェリントン(NZ北島南端)で来週開催予定であった中国・NZ共催の2019年大観光イベントが、中国側事情で延期されることになったという。
更に、同日に会見したジャシンダ・アーダーン首相は、当初2018年末に予定された、同首相の訪中は延期されたままで、次の日程が未定のままとなっていると語った。...
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2月12日付米
『ロイター通信』:「中国、二国間関係に亀裂が生じる中、NZで開催予定の観光イベントの延期を通知」
NZ政府の2月12日発表によると、首都ウェリントン(NZ北島南端)で来週開催予定であった中国・NZ共催の2019年大観光イベントが、中国側事情で延期されることになったという。
更に、同日に会見したジャシンダ・アーダーン首相は、当初2018年末に予定された、同首相の訪中は延期されたままで、次の日程が未定のままとなっていると語った。
同首相はまた、中国との関係は“複雑さ”を呈しており、ときには問題にぶち当たることがあると認めたものの、NZの最大の貿易相手国である中国との関係に亀裂が入っているとの懸念については否定した。
同首相が2017年に政権を執って以来、同政権は、中国の南太平洋での影響力増大に対して度々懸念を表明しており、また、同国における次世代5G通信ネットワーク導入に当って、中国のファーウェイ社製の通信機器の採用を拒否している。
野党NZ国民党のサイモン・ブリッジス党首は、アーダーン首相及びウィンストン・ピータース副首相が中国との関係を“確実に劣化させている”とした上で、目下両国関係は最悪となっていると批判した。
ただ、同首相は、NZ航空機の引き返し問題は、登録上の手違いによるものであるし、また、ファーウェイ社製品の不採用は、決して他国からの要求によるものではなく、あくまでNZのデータ処理や安全保障を最優先に考えた結果であるとして、二国間の政治的問題に起因するとの指摘を全否定した。
なお、NZは昨年、リリースした国防政策の中で、中国による南太平洋における影響力の拡大が同地域の安定を損なう恐れがあるとし、更に、南シナ海における中国の海洋進出によって緊張が高まっていると言及していた。
中国はこれに対して、強い不満を表明していた。
一方、同日付NZ『スタッフ』オンラインニュース:「“大観光イベント”が延期されたのは、中国側が担当閣僚のNZ派遣を拒否したためか」
関係筋の情報によると、大騒ぎした“2019年中国・NZ観光イベント”開催が延期されたのは、中国側が担当閣僚をNZに派遣することを拒んだためだという。
アーダーン首相は、あくまで“日程上の都合”だとして、中国側の閣僚派遣問題との指摘を真っ向から否定した。
同観光イベントは、2月20日よりウェリントンのテ・パパ・トンガレワ(1998年開館のNZ国立博物館)で展示される、世界的に有名な“兵馬俑(注後記)”が目玉となっていた。
(注)兵馬俑:古代中国で死者を埋葬する際に副葬された俑のうち、兵士及び馬をかたどったもの。狭義には、陝西省西安市臨潼区の秦始皇帝陵兵馬俑坑出土のものを指す。
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