ドナルド・トランプ大統領は、公務・休暇も含めて、自身保有のフロリダ州パーム・ビーチ在の別荘マー・ア・ラゴをしばしば訪れている。そしてこの程、民主党議員の要求で開示された米会計検査院(GAO、注1後記)の資料によると、安倍晋三首相も招かれてゴルフも行った2017年初め、同大統領による都合4度の同別荘訪問・滞在費用の合計が1,400万ドル(約15億3千万円)にも上ることが判明した。非営利団体「ワシントンの責任と倫理を求める市民団体(CREW、注2後記)」によると、かかった費用の膨大さのみならず、その一部がトランプ・グループの収益となるという“利益相反”が大きな問題だと批判している。
2月10日付
『AP通信』:「監視機関;トランプ大統領の2017年初めの4度のマー・ア・ラゴ訪問・滞在費用合計が1,400万ドルとの報告」
GAOが2月5日に公表した資料によると、ドナルド・トランプ大統領が2017年初め、都合4度訪れた同大統領所有のフロリダ州在別荘マー・ア・ラゴ訪問・滞在費用が合計1,360万ドル(約14億8千万円)になるという。
これには、安倍晋三首相を招待してゴルフをした費用も含まれる。...
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2月10日付
『AP通信』:「監視機関;トランプ大統領の2017年初めの4度のマー・ア・ラゴ訪問・滞在費用合計が1,400万ドルとの報告」
GAOが2月5日に公表した資料によると、ドナルド・トランプ大統領が2017年初め、都合4度訪れた同大統領所有のフロリダ州在別荘マー・ア・ラゴ訪問・滞在費用が合計1,360万ドル(約14億8千万円)になるという。
これには、安倍晋三首相を招待してゴルフをした費用も含まれる。
但し、上記費用は、大統領及び要人の移動費、宿泊費、シークレット・サービス費用、爆発物探知犬等の費用の合計であるが、大統領随行の高官などの移動・宿泊費用などは含まれていない。
更に、上記費用のうち約6万ドル(約650万円)がトランプ・グループの収益として計上されている。
市民監視団体CREWのノア・ブックバインダー事務局長は、公費支出が莫大なこともさることながら、その一部がトランプ氏の収益となる利益相反となっていることが大問題だと指摘した。
一方、GAOの別の資料によれば、トランプ大統領の家族であるドナルド・トランプ・ジュニア氏夫妻、エリック・トランプ氏夫妻の2017年初めの3度の外国訪問(アラブ首長国連邦、ウルグアイ、ドミニカ共和国訪問)の際にかかったシークレット・サービス費用が39万6千ドル(約4,300万円)に上ることも明らかになっている。
(注1)GAO:米議会の付属機関で、連邦予算の支出や政府機関の活動を監査する機関。
(注2)CREW:2003年設立の非営利法人(無党派)。米連邦政府高官の倫理、不正、無駄な費用の支出等を監視。2017年初め、利益相反問題に関して、トランプ大統領やその関係企業に対して大規模な訴訟を提起。以降、2018年までにトランプ陣営に対する訴訟は180件余りに上るが、“史上最悪の大統領”と非難。
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