フランスでは今週末の8日、再びマクロン大統領に対する抗議活動が全国で予定されている。首都パリのエッフェル塔や美術館などは、デモが先週に引き続き暴徒化する可能性があることから、同日閉鎖となる予定だ。警察は、市内中心部のシャンゼリゼ通り沿いの店舗やレストランにも閉店を呼び掛けている。
『AFP通信』『ロイター通信』などが報じた。燃料税の引き上げに反対し、11月17日に始まった抗議活動「黄色いベスト」運動は、マクロン大統領の企業優先の政策や政権運営への反対運動に発展しており、大統領の支持率は23%にまで下落している。
フェイスブックなどのソーシャルメディア上には、「第4幕(Act IV)」として4回目の大規模抗議活動が8日に実施されることが通知された。ある内務省関係者はメディアに対し、極右および極左の両方のグループが同日、パリに集結することを計画している兆候があるとして、当局が大規模な暴徒化に備えていることを明らかにした。...
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『AFP通信』『ロイター通信』などが報じた。燃料税の引き上げに反対し、11月17日に始まった抗議活動「黄色いベスト」運動は、マクロン大統領の企業優先の政策や政権運営への反対運動に発展しており、大統領の支持率は23%にまで下落している。
フェイスブックなどのソーシャルメディア上には、「第4幕(Act IV)」として4回目の大規模抗議活動が8日に実施されることが通知された。ある内務省関係者はメディアに対し、極右および極左の両方のグループが同日、パリに集結することを計画している兆候があるとして、当局が大規模な暴徒化に備えていることを明らかにした。
フィリップ首相は6日、市街での衝突が終日続いた先週末のような事態を避けるために、「例外的な措置」を講じると語った。全国に8万9,000人の警官を配備、先週の6万5,000人から増員する。パリには8,000人の警官と10数台の装甲車を配備する予定だ。
パリの人気観光地であるエッフェル塔は8日閉鎖され、オペラ座は当日の上演を取りやめる。仏1部リーグのサッカーの試合は延期され、シャンゼリゼ通りに近い一部の学校の土曜日の授業も休講となる。ルーブル美術館などの多くの美術館もクローズされる。警察はシャンゼリゼ通りやその周辺のショッピング街にある店舗やレストランに対し、8日は店を閉めて、窓を保護し、店外にはテーブルや椅子などの家具類を置かないよう、呼び掛けた。2週連続で週末に閉店する店舗などが多くなり、その売り上げへの打撃は大きい。
仏政府は、来年1月に予定していた燃料税増税について来年中の実施を見送ったが、「黄色いベスト」運動を行う人々の怒りは収まらない。今週行われた世論調査の結果によると、先週末のデモの暴徒化にも関わらず、国民の72%が同運動を支持している。
そして「黄色いベスト」運動は、他の抗議活動を引き起こすことにもなった。全国の280ほどの高校では、大学の入学要件の厳格化など、教育制度の一連の改革に抗議する学生らによって、学校が封鎖されるなどの混乱が生じており、700人以上の学生が逮捕された。学生らに加え、農家やトラック運転手の組合なども抗議活動を計画しているという。
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