フランスで、リサイクル材(建設古材)100%で出来た道路が建設された。採石のためのトラック輸送も削れ、自然資源の使用を減らすことで温室効果ガス排出量も減らせるという。
10月14日付仏
『フランス24』は「フランス企業ヴィンチが世界初リサイクル材のみを使った道路を建設」との見出しで以下のように報道している。
フランスの高速道路A10の1キロに及ぶ道路が、ヴィンチ建設の子会社2社(Eurovia、ヴィンチオートモービル)によリ、リサイクル材100%で作られた。使用された材料の多くは、以前道路建設に使われた古材の再加工で、どの工程でも採石物は使用されていないのだという。...
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10月14日付仏
『フランス24』は「フランス企業ヴィンチが世界初リサイクル材のみを使った道路を建設」との見出しで以下のように報道している。
フランスの高速道路A10の1キロに及ぶ道路が、ヴィンチ建設の子会社2社(Eurovia、ヴィンチオートモービル)によリ、リサイクル材100%で作られた。使用された材料の多くは、以前道路建設に使われた古材の再加工で、どの工程でも採石物は使用されていないのだという。
企業が使用する自然資源を減らし、炭素排出量を減らすことで、温室効果ガス排出を50%削減する。
移動式プラントがこのプロジェクト成功の鍵。これまでは、通常工場の外で、100%のリサイクル材を使用しアスファルト混合物を作ることは不可能だった。しかし、100%リサイクル材料を使い、その場で3000トンの材料で道路が完成する。
今回のフランスの道路は、リサイクル素材100%で出来ている点で他に類を見ない。この研究プルジェクトは、フランス環境エネルギー管理庁の「未来へのルート」賞を受賞しており、走行車からは、道路表面の違和感等の報告は全く出ていないという。
もちろん道路にリサイクル材が使用されたのは、今回が最初ではない。インド南部では、リサイクルごみ使用が長い間検討されてきた。処分場の再生可能なプラスチックを道路メンテナンス会社が買い取り、プラスチックを溶かして道路の凹みに埋めて固められている。
英国のMacRebur社は、プラスチックを使った革命的方法を編み出し、プラスチックごみの混合物をペレット化(工業原料を加工しやすいように3~5 mm 程度の粒子状にしたもの)した。2016年からオーストラリアやドバイで道路に使用されている。
先月オランダのズウォル市は、世界初のごみで組み立てられた自転車専用レーンを開発。使用済みのプラスチックボトルや祭り用ビールカップ、コスメ包装、プラスチック製家具などを使用してている。試作品段階だが、30メートルに渡る自転車レーンがリサイクルプラスチック70%で出来ている。同市は、将来的には全てリサイクル材にしたいとしている。この道路の特徴は、プレハブ、モジュラー式で、世界中で簡単に導入出来る点である。
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