今週鹿児島の動物園でホワイトタイガーが飼育員を襲った。インドでは、2年前から多くの住民を襲ったと見られるトラの捜索が続き、ジャコウネコの成分でおびき寄せることも検討されているという。
10月9日付英国
『ガーディアン』は「カルバンクラインの香水を人食いトラのおびき寄せに使用」との見出しで以下のように報道している。
インドの野生生物当局は、少なくとも9人を襲ったトラを確保するため、カルバン・クレイン(CK)のオブセッション(メンズ香水)を使うことを検討している。
T1と名付けられた6歳のトラがマハラシュトラ州のパンダカーダ市で人を襲ったとみられており、捜索が続いている。...
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10月9日付英国
『ガーディアン』は「カルバンクラインの香水を人食いトラのおびき寄せに使用」との見出しで以下のように報道している。
インドの野生生物当局は、少なくとも9人を襲ったトラを確保するため、カルバン・クレイン(CK)のオブセッション(メンズ香水)を使うことを検討している。
T1と名付けられた6歳のトラがマハラシュトラ州のパンダカーダ市で人を襲ったとみられており、捜索が続いている。この香水がネコ科動物をおびき寄せることは2003年ニューヨークのブロンクス動物園で初めて実証された。主な成分は、ジャコウネコ由来のムスク成分。カメラや足跡、ドローンでの捜索を行っているが、見つからなければ香水の使用を検討しているという。
動物保護政策下のインドでは先月、最高裁がトラの射殺を認める判決を下し、動物保護団体が敗訴した。
オブセッションは大型肉食動物を研究した獣医や飼育員により、インドで少なくとも2頭のトラの捕獲にしようされたことがある。捕獲に関わった人は、「2015年に人が襲われた際もCKの使用を申請した。トラの尿も試したが、CKの方が良い結果が得られた。シャネルの5番も効果があることが知られているが、より値が張る。」という。当局に対し、カメラのトラップに香水をスプレーするよう助言もしているという。
同日付米国『ワシントンポスト』は「希少なホワイトタイガーが日本の飼育員を襲うが、遺族はトラの射殺を望まず」との見出しで以下のように報道している。
野生のホワイトタイガー(ベンガルタイガーの白変種)が確認されたのはもう半世紀前のことで、最後に射殺されたのは1958年。現在世界で数百頭が檻の中で飼育されている。
月曜日本の動物園でホワイトタイガーに襲われ飼育員が死亡した。トラを檻から移動させようとしていて、襲われたとみられるが、遺族はトラを生かすよう求めており、動物園側は、遺族の希望でトラを生かしておくとしている。平川動物園では4頭のトラが飼育されていた。ホワイトタイガーは人に遭遇すると、脅威を感じ、攻撃してくる。日本のメディアによると、トラが安全に移動するまで、飼育員は檻の中に入ってはいけない決まりとなっている。2008年同様の事故があり、京都市動物園で飼育員がアムールトラに襲われ死亡している。
一方、インドでは、13人を襲ったとみられるメスのトラを今も探している。カルバン・クラインのオブセッションを使っておびき寄せることも検討されているという。森林管理当局は、香水の成分であるシベトン(ジャコウネコが出す分泌物)にネコ科動物が惹きつけられると期待を寄せる。
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