【Globali】
国際司法裁判所(ICJ)は、ミャンマーに対し、ロヒンギャ族の強制国外追放の犯罪に関し、予備審理を開始
国際司法裁判所(ICJ)のファツー・ベンスーダ検事は、9月18日にミャンマーに対し、ロヒンギャ族のバングラデシュへの強制国外追放の犯罪に関し、予備審理を開始したと発表した。
この裁判は、2017年に70万人以上のイスラム教信者であるロヒンギャ族が、大部分、仏教徒で構成されるミャンマーから隣のイスラム教国のバングラデシュに避難した事件に関するもので、ミャンマー軍とミャンマー仏教徒民兵をとおしてミャンマーが国家的規模で犯した非人道的行為が、ICJの起訴理由となると予想される。
ミャンマーに対する裁判の予備審理は、ICJで被告のミャンマーを起訴して正式な裁判審議に入るための重要なステップである。...
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この裁判は、2017年に70万人以上のイスラム教信者であるロヒンギャ族が、大部分、仏教徒で構成されるミャンマーから隣のイスラム教国のバングラデシュに避難した事件に関するもので、ミャンマー軍とミャンマー仏教徒民兵をとおしてミャンマーが国家的規模で犯した非人道的行為が、ICJの起訴理由となると予想される。
ミャンマーに対する裁判の予備審理は、ICJで被告のミャンマーを起訴して正式な裁判審議に入るための重要なステップである。ちょうど2週間前に、ICJは、ロヒンギャ族の強制国外追放は人類に対する犯罪に相当し、裁判で審理する必要があると表明していた。ミャンマーは、ICJの裁判審理の表明に対して断固拒否している。
ベンスーダ検事によると裁判の予備審理では、ミャンマー側の次の項目を調査する。
1.ロヒンギャ族に対する移動を強制する行為、例えば居住権などの基本的権利のはく奪、殺人行為、性的暴力、住居の放火、破壊や略奪による強制的な失踪が行われたかの調査
2.国際刑事裁判所、ローマ規定、第7条に記載されている、迫害やその他の非人道的な行為が行われたかの調査
ICJの裁判で、ミャンマーにおいて国家的規模で行われたロヒンギャ族に対する、残虐行為に関して、ミャンマー国家組織内の責任を明確にして、2度と同じような非人道的行為が行われないようにしてほしいものである。さらに、この裁判で他の国家的な非人道的行為が横行する国にも警鐘を鳴らすことができればと考える。
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