テロ事件が後を絶たないフランス。テロ対策の一環として、観光名所のエッフェル塔に建設中の高さ2.5メートルの防弾ガラスの壁と、鉄製のフェンスが公開された。2024年夏季オリンピックの主催地としても、テロ対策に万全を期していることを強調。しかし、現在フランスでは、2019年末までに刑期が終了し出所する450人のイスラム過激派収監者達に関心が集まっている。
司法省によると、現在フランス刑務所では、テロ容疑で収監されている512名のうち、約20人が12月末までに出所し、約30人が2019年末までに出所する。そして、イスラム過激派思想に染まったと見なされている服役中の1,200人のうち、400人が2019年に刑期を終える。
フランソワ・モラン(Francois Molins)検事は、「全く悔い改めておらず、むしろより頑なになっている人達が、出所する危険性がある」と5月にBFMのインタビューで懸念を表明した。...
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司法省によると、現在フランス刑務所では、テロ容疑で収監されている512名のうち、約20人が12月末までに出所し、約30人が2019年末までに出所する。そして、イスラム過激派思想に染まったと見なされている服役中の1,200人のうち、400人が2019年に刑期を終える。
フランソワ・モラン(Francois Molins)検事は、「全く悔い改めておらず、むしろより頑なになっている人達が、出所する危険性がある」と5月にBFMのインタビューで懸念を表明した。
6月に入り、BFMのインタビューでニコル・ベルべ司法大臣は、「これらの人々は評価されたうえで、それぞれの危険性に応じた拘留施設に配属されます。我々は彼らが 刑務所から出てくることを予想し、適切な方法で彼らを監視していきます」とコメントしている。
しかし国は、2012年に子供3人を含む7人が射殺された連続銃撃事件のモハメド・メラ容疑者の監視を停止していたことで、ニーム市行政裁判所から監視を怠ったという判決を受けている。そのため特に、450人分もの監視体制がどうなるのか、監視が出来たとしても新たな犯行を防止できるのかどうかについて懸念が広まっている。
内務省は、危険人物と見なされる出所者の長期的監視を可能にするために、テロ対策調整室(UCLAT)内に特別部署がまもなく設置される予定だと言う。
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