フランスの第71回カンヌ国際映画祭で、コンペティション部門21作品の中から、日本の是枝監督による「万引き家族」がパルムドール賞を受賞した(日本人受賞は1997年以来、5作目)。米国のハリウッド同様、多様な作品を選考しようという潮流がある点やスピーチで女優がセクハラを訴えたことが報道されている。
5月20日付仏
『フランス24』は「日本の是枝が“万引き”家族ドラマでカンヌ・パルムドールを受賞」との見出しで以下のように報道している。
プレゼンターは今年のノミネート21作品は、虐待、貧困、人種差別、女性のたくましさ等をテーマに幻滅した、疎外された、権利をはく奪された世界を描いていたとした。
「万引き家族」は万引きたちの寄せ集めでできた家族についての映画。万引きで何とか暮らす家族の日常を全くそれとは感じさせないタッチで繊細に、その家族のきずなと崩壊を描く感動の作品である。...
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5月20日付仏
『フランス24』は「日本の是枝が“万引き”家族ドラマでカンヌ・パルムドールを受賞」との見出しで以下のように報道している。
プレゼンターは今年のノミネート21作品は、虐待、貧困、人種差別、女性のたくましさ等をテーマに幻滅した、疎外された、権利をはく奪された世界を描いていたとした。
「万引き家族」は万引きたちの寄せ集めでできた家族についての映画。万引きで何とか暮らす家族の日常を全くそれとは感じさせないタッチで繊細に、その家族のきずなと崩壊を描く感動の作品である。遊び心と感傷が入り混じり、アートシアターマニアにも通常の観客にも好まれる。
今回の受賞式では、女性二度目の受賞が注目されたが、アジアのベテランと若手監督作品が大健闘。主催側は受賞作品の偏りが批判されてきたが、今年はそのような不満は見られなかったという。大胆な選考のために、スターが登場する華やかさには欠けていたが、ハリウッド同様これは世界のトレンドになりつつある。
同日付『ヤフーニュース』(ロイター通信引用)は「日本の”万引き家族“がカンヌ・パームドール受賞」との見出しで以下のように報道している。
女性監督作品が受賞するとの期待は破られ、日本の是枝監督の作品が想像を超える設定の作品で、高い評価を受け「万引き家族」でカンヌ最高賞を受賞した。
一方、受賞式のスピーチで、イタリアの女優Asia Argentoは、1997年にハーヴェイ・ワインスタインにセクハラされたことがあると訴え注目と喝采を浴びた。ワインスタインの弁護士はこの事実を否定しているという。
シルバー受賞には、スパイク・リー監督の「BlacKkKlansman」1970年代のクラックスクランを題材にしたコメディー作品(暗にトランプ大統領の白人至上主義に絡めている)が選ばれた。
また、ブロンズ賞にはレバノンの女性監督Nadine Labaki によるベイルートのスラム街の子どもの姿を描いた作品「Capharnaum」が選ばれた。
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