韓国には現在、2万8000人ほどの米軍人が駐留しており、長い間北朝鮮との障壁になってきた。北朝鮮当局は核開発を行うことを正当化する理由の一つとしてこの在韓米軍を挙げていた。
しかし文氏は19日、記者団に対し、核兵器を放棄する前提条件として在韓米軍の撤退を挙げることを諦めたい考えだと発表した。
ニューヨーク・タイムズ紙は、文氏が「北朝鮮は、米軍の撤退などといったアメリカが受け入れないようないかなる条件も提示していない。...
全部読む
韓国には現在、2万8000人ほどの米軍人が駐留しており、長い間北朝鮮との障壁になってきた。北朝鮮当局は核開発を行うことを正当化する理由の一つとしてこの在韓米軍を挙げていた。
しかし文氏は19日、記者団に対し、核兵器を放棄する前提条件として在韓米軍の撤退を挙げることを諦めたい考えだと発表した。
ニューヨーク・タイムズ紙は、文氏が「北朝鮮は、米軍の撤退などといったアメリカが受け入れないようないかなる条件も提示していない。」「彼らの目的はお互いの敵対的な政策の終結と安全の保障を得ることだ。」と述べており、米国と北朝鮮の対話の準備が進んでいることを強調した。
ドナルド・トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩最高指導者の首脳会談が5月下旬か6月初旬で予定されているがそれに関してトランプ氏は「成功する見込みがなければ行えない」「会談しても実り多いものでなければ、その場を立ち去る」などと話していた。トランプ氏は北朝鮮の平和のための提案やどれほど本気なのかを確かめるため、また米朝首脳会談の下準備のためと称し、CIA長官のマイク・ポンペオ氏を平壌へ送っていたことが先日明らかになった。
ただ一部紙面では、急展開を見せる北朝鮮問題に懸念を示している。ガーディアンでは、北朝鮮が交渉相手としては非常に難敵であり、これまで数年かけてもなかなか進展しなかったにもかかわらず、核や平和に関する問題がわずか数ヶ月で解決するとは信じがたいと述べている。同紙では文氏やトランプ氏が多くのものを投げうってでもこの交渉を望んでいるわけではないだろうと述べ、一方でこの会談が、単純に非核化することを急ぐよりも、暗礁に乗り上げていた交渉を促す促進剤として役立てば、目的は果たされるのではないかとしている。
閉じる