日本同様、アメリカでもトラック運転手不足が深刻な問題となっている。きつい仕事というイメージで若者の雇用も増えないという。しかし、今のトラックの性能は格段に上がっており、今後10~15年で自動運転車が重要な地位を占めるようになると、新しいビジネスモデルが出来、運転手が不要になって失業するかも知れないという不安よりは、むしろ運転がより快適になり、若者にも受け入れやすい職業になるかも知れないと考えられている。
3月19日付米国
『NBC』は「ミレニアム世代がトラック運転手になることを考えるべき理由」との見出しで以下のように報道している。
トラック運転手はつらい長時間労働で何週間も自宅に帰れず、女性からは敬遠されるマッチョの悪いイメージが付きまとう職業だ。しかし2017年の全米トラック協会の報告書では需要の高まりから、新たに運転手90万人の雇用が必須であるという。しかし過去4か月で18.5万人しか増えておらず、今年、輸送インフラ業界ではトラックと運転手の不足が深刻な問題だという。...
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3月19日付米国
『NBC』は「ミレニアム世代がトラック運転手になることを考えるべき理由」との見出しで以下のように報道している。
トラック運転手はつらい長時間労働で何週間も自宅に帰れず、女性からは敬遠されるマッチョの悪いイメージが付きまとう職業だ。しかし2017年の全米トラック協会の報告書では需要の高まりから、新たに運転手90万人の雇用が必須であるという。しかし過去4か月で18.5万人しか増えておらず、今年、輸送インフラ業界ではトラックと運転手の不足が深刻な問題だという。
運転手の平均年齢は55歳で上がる一方。ベテランが退職していき、数が足りていない。新卒の若者は大変そうなだけでなく特殊な資格(CDL)も必須であるこの職業に魅力を感じないだろう。無料の講習を行う会社もあるが、普通は資格取得にもかなりの時間がかかる。健康上の要件もあるし、21歳以上でなければ州外へ渡れない。18~20歳で就業するための資格プログラムを作ろうという動きもあるが、トラック業界会議で自分の子どもを運転手にしたい人は手を挙げてと聞くと、殆ど手は上がらないという。
最近ではソーシャルメディアを使った求人もある。良い切り口だが、高待遇を望む適任者を探すには苦労している。リクルーターは現状では7%しかいない女性運転手の雇用にも期待する。女性運転手は安全性をより重視するという。(暗い時はバックで駐車しない。犬を連れたり蜂の巣用スプレーを携帯したりする等。)業界では、女性運転手が気に入るように、デザインや機能性にもこだわり、若い女の子に受け入れてもらえるようにとトラック運転手の人形も発売予定。
一方で昨今、トラック業界全体は自動運転車の台頭で騒がしく、運転手らは仕事がなくなるのではないかと心配し、自動化に影響受けない建設業や修理工などに転職しようという動きがある。また、若者からはもっと嫌煙される要因となっているという。しかし、専門家は、自動化はトラック業界を後押しすると指摘。運転手が不要になるだけが自動化でなく、運転手の仕事を軽減し、更に楽しいものに変える余地があるという。緊急時のために車両内には運転手が必要だし、州間高速道路の出入りや、気象や道路状況によっては機械に限界があり、人が必要となる。
そのため、自動運転が普及しても職を失う訳ではない。運転環境が変わり、より快適になるだけである。ずっと前を見ていなくても他の事をしても良くなるかもしれない。定型ビジネスモデルははっきりしないが、技術革新と安全機能の充実で経験も必要なく、より若者に魅力的なものになるはずだ。また女性にも市場が開けると予想。人手不足問題への鍵となる。トラック業界に限らず世界経済で女性の活用がカギとなる。
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