腐敗や汚職に対し取り組んでいる国際的なNGO「トランスペアレンシー・インターナショナル」(本部は独・ベルリン)は21日、180の国と地域を対象とした「腐敗認識指数」の2017年版を発表した。これによると汚職が少なく清潔度が高い国の首位はニュージーランドで、日本は昨年と同じ20位だった。
各国・地域は、世界銀行、アフリカ開発銀行、世界経済フォーラムなどの国際組織から得られたデータを基に100点満点で採点され、0点が最も汚職が多い状態にあり、100点は清潔度が最高の状態であることを表す。本ランキングは毎年発表されており、今回は25回目となる。
これによると、上位各国とその点数は以下の通りとなった。常連の北欧諸国が高位を占め、西欧諸国も多い。ニュージーランドは昨年もデンマークと並びトップだった。...
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各国・地域は、世界銀行、アフリカ開発銀行、世界経済フォーラムなどの国際組織から得られたデータを基に100点満点で採点され、0点が最も汚職が多い状態にあり、100点は清潔度が最高の状態であることを表す。本ランキングは毎年発表されており、今回は25回目となる。
これによると、上位各国とその点数は以下の通りとなった。常連の北欧諸国が高位を占め、西欧諸国も多い。ニュージーランドは昨年もデンマークと並びトップだった。
1位:ニュージーランド(89点)、2位:デンマーク(88)、3位:フィンランド、ノルウェー、スイス(85)、6位:シンガポール、スウェーデン(84)、8位:カナダ、ルクセンブルク、オランダ、英国(82)、12位:ドイツ(81)
中位グループでは、米国はベルギーと並び16位(75点)で、日本は昨年と同じく20位(73)だった。フランスは23位(70)、スペインは42位(57)、イタリアは54位(50)、中国は77位(41)となり、ロシアはメキシコと並んで135位(29)だった。
180カ国の内、その3分の2以上の国が50点以下だったという。下位グループでは、ベネズエラとイラクが169位(18点)、リビアと北朝鮮などが171位(17)、イエメンとスーダンが175位(16)、アフガニスタンが177位(15)、シリアが178位(14)、南スーダンが179位(12)でソマリアが最下位の180位(9)だった。政情不安定な国が目立つが、地域的にはサハラ以南のアフリカ、東欧、中央アジアなどの国々が多くを占めた。
トランスペアレンシー・インターナショナルは、報道機関やNGOが保護されていない国々では、汚職の発生率が高くなると指摘している。従って、活動家や報道機関の存在が汚職や腐敗と戦うために不可欠であり、言論・報道の自由や政府から独立した報道機関を保護し、規制を最小限として、開かれた市民社会を構築するよう各国に求めたいとしている。
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