『BBC』『インディペンデント』など英文メディアは、慈善団体セーブ・ザ・チルドレンが発表した報告書で、世界の子どもの６人に１人は紛争地域で暮らしているという報告をしたことを伝えている。

報告書は１６日から開催されるミュンヘン安全保障会議に先立って発表されたものだ。それによると、世界で３億５７００万人以上の子どもが戦争、紛争地域で暮らしているという。これは１９９０年代初頭から比較すると７５％増加している。中でも約半数の１億６５００万人は高強度の紛争地域で生活している。中東地域では５人に２人の子どもが５０キロメートル以内で戦闘など致命的な攻撃がある地域に住んでおり、最も危険な地域となっている。...

報告書は１６日から開催されるミュンヘン安全保障会議に先立って発表されたものだ。それによると、世界で３億５７００万人以上の子どもが戦争、紛争地域で暮らしているという。これは１９９０年代初頭から比較すると７５％増加している。中でも約半数の１億６５００万人は高強度の紛争地域で生活している。中東地域では５人に２人の子どもが５０キロメートル以内で戦闘など致命的な攻撃がある地域に住んでおり、最も危険な地域となっている。２番目がアフリカで、５人に１人の割合だ。

国別に見ると、シリア、アフガニスタン、ソマリアが子どもたちにとって最も危険な地域で、ミャンマー、バングラデシュ、イラク、イエメンがそれに続く。

子どもたちが殺害されるもしくは重傷を負うケースは際立って増加しており、２０１０年以来、国連が確認しただけでも３００％の増加を記録している。増加の原因はいくつか報告書でも挙げられているが、その一つとして、学校や病院への攻撃がある。セーブ・ザ・チルドレンのヘレ・トーニング=シュミット事務局長は「学校や病院のような、子どもたちにとって法や文明的基準によって、安全であるべき場所を攻撃している。」と述べている。報告書では、クラスター爆弾や地雷のような攻撃と同様に、残忍な作戦を利用することが増えており、自爆テロを行わせたり、学校などを襲うことで子どもたちを悪用する行為が増えているという。

また、紛争そのものの被害に遭う以外にも、定住の地を奪われ、移住を余儀なくされた子どもも増えており、６５００万人に影響が出ている。

セーブ・ザ・チルドレンは、ミュンヘンで行われる会議が、子どもの保護の対策を訴える機会になると考えている。