インターネット上の仮想通貨ビットコイン(bitcoin)の相場が17日の取引で急落し、一時1万ドルを割り込んだ。ビットコインをめぐっては、昨年の急騰によるバブル化の懸念や、世界各国の金融当局が規制を強める動きがあり、投資家らの警戒感から売りが殺到する動きが出ている。
ビットコインは投資家の関心を呼び、その価格は昨年大きく上昇した。昨年の初めには約1,000ドルだったが、12月中旬には2万ドル近くにまで急騰している。しかし、17日には急落して最大20%値を下げ、一時は1万ドルを割り込んだ。その後は回復し、米国では1万1,000ドルを上回る金額まで回復し落ち着いている。今回の急落で価格は12月初旬頃の水準に逆戻りしているが、それでも昨年初の約10倍に膨れ上がっている。...
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ビットコインは投資家の関心を呼び、その価格は昨年大きく上昇した。昨年の初めには約1,000ドルだったが、12月中旬には2万ドル近くにまで急騰している。しかし、17日には急落して最大20%値を下げ、一時は1万ドルを割り込んだ。その後は回復し、米国では1万1,000ドルを上回る金額まで回復し落ち着いている。今回の急落で価格は12月初旬頃の水準に逆戻りしているが、それでも昨年初の約10倍に膨れ上がっている。
多くの金融のプロは、ビットコインはいつ暴落してもおかしくない、投機的なバブルの状態にあると言う。また仮想通貨の大きな市場である韓国が、取引を禁止したり制限したりする可能性が、この数週間投資家心理に重くのしかかっていた。中国や米国なども仮想通貨の取引を抑制すると言われており、世界各国の金融当局が規制を強化する動きがある。
そうした懸念による警戒感から、ビットコイン同様、最近急騰していた他の仮想通貨の価格も大きく下落した。イーサリアム(Ethereum)は17日、9%下落して993ドルとなったが、日中に最大26%下落した。高値のピークだった10日現在の価格1,329ドルから大きく値を下げたが、現在でも11月時のおよそ倍の水準となっている。
昨年の12月、米国の大手金融取引所CboeとCMEでビットコインの先物取引が始まったが、投資家らは実際にビットコインを所有していなくても、取引が可能である。17日には先物も一時大きく値下がりして、取引開始以来の最安値を付けたが、その後回復し、Cboeでは前日とほぼ同水準、CMEでは2%の下落にとどまった。
ビットコインは特定の国や地域に限定されない無国籍の通貨であり、管理を行う中央銀行なども存在しないため、価格を決めることが非常に難しく、今はこれだけの価値があると人々が信じる価格しか付けられない。それが理由からか、ビットコインの動きには、これまで大きな乱高下があり、2017年も通年で見れば価格は急騰したものの、数度の急落をしている。
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