米国の政府機関の職員を対象とする仕事の満足度調査の報告書が先週公表されたが、規模の大きな主要機関では、米航空宇宙局(NASA)が6年連続で1位となり、大統領の警備などを行う、国土安全保障省のシークレットサービスが最下位だった。
本調査は非営利団体のPartnership for Public Serviceが先週公表したもので、200以上の連邦政府の組織に勤務する48万人以上の公務員に対し、仕事が楽しいか、担当している業務は重要と感じているか、進んで残業をしても良いか等を尋ねた。調査は18の大規模な主要政府機関(職員数15,000人以上)、25の中規模の機関(1,000人以上)に分けて行われ、小規模の機関や主要機関の内部組織も調査対象だったが、未回答の組織もあった。...
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本調査は非営利団体のPartnership for Public Serviceが先週公表したもので、200以上の連邦政府の組織に勤務する48万人以上の公務員に対し、仕事が楽しいか、担当している業務は重要と感じているか、進んで残業をしても良いか等を尋ねた。調査は18の大規模な主要政府機関(職員数15,000人以上)、25の中規模の機関(1,000人以上)に分けて行われ、小規模の機関や主要機関の内部組織も調査対象だったが、未回答の組織もあった。
トランプ米大統領は、連邦の政府機関の肥大化を批判し、国防以外の組織の予算を大幅に削減することを求めている。そうした中、同報告書によれば、全体的な満足度は100点満点で61.5となり、昨年対比で2.1ポイント上昇した。報告書の一部として記載されている分析には、その理由として、管理者や業務上の経験に対する職員の評価を向上させるため、諸機関の協調的な努力があると指摘されている。
主要政府機関については、NASAが6年連続でトップとなり、職員の満足度は80.9だった。昨年は78.6だったので、2.3ポイント上昇している。2番目に満足度が高かったのは、厚生省で70.4(昨年66.4)、3位は商務省で69.2(同67.9)だった。中規模の政府機関では、連邦エネルギー規制委員会(82.9、昨年79.0)、連邦監査院(82.5、同79.7)、連邦預金保険公社(81.9、同80.7)などで満足度が高かった。
主要政府機関で最も満足度が低かったのは国土安全保障省の52.0で、退役軍人省、空軍省などが続いた。しかし国土安全保障省の満足度は昨年から6.2ポイント上昇しており、主要機関で最も上昇している。同省の移民税関取締局での満足度が全ての機関で最も上昇した。最も満足度が低かった部局は、国土安全保障省のシークレットサービスの33.0で、管理者層の刷新騒動などによるものである。教育省の公民権局が2番目に低かった。
多くの幹部ポジションが空席のままの国務省は、主要機関中、最も満足度が下がった。トランプ大統領が頻繁に批判する司法省とFBIでもまた、満足度が下がっている。トランプ大統領の就任以来、大きな政策変更の影響を受けた環境保護局も同様で、環境政策を立案、施行する3つの部局で大きく満足度が低下した。
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