既に、ロシアのムルマンスクに司令部を置く北方艦隊には3隻のボレイ級の潜水艦が配備され、太平洋艦隊(北方司令部に次ぐロシア艦隊)にはボレイ級潜水艦2隻(アレクサドル・ネフスキーとウラジミール・モノマーフ)が配備されている。
現在、さらに4隻のボレイA級原子力潜水艦を建造中である。
新型「クニャージ・ウラジミール」はボレイA級の最新改良版で、ルービン海洋工学中央設計局(サンクトベルクに拠点を置くロシアの潜水艦設計センター)によって開発された第4世代の最先端の潜水艦である。...
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既に、ロシアのムルマンスクに司令部を置く北方艦隊には3隻のボレイ級の潜水艦が配備され、太平洋艦隊(北方司令部に次ぐロシア艦隊)にはボレイ級潜水艦2隻(アレクサドル・ネフスキーとウラジミール・モノマーフ)が配備されている。
現在、さらに4隻のボレイA級原子力潜水艦を建造中である。
新型「クニャージ・ウラジミール」はボレイA級の最新改良版で、ルービン海洋工学中央設計局(サンクトベルクに拠点を置くロシアの潜水艦設計センター)によって開発された第4世代の最先端の潜水艦である。
新型「クニャージ・ウラジミール」は、16発の潜水艦弾道ミサイル(SLBM)「ブラバー」を搭載しており、潜水音は比較的静かでソナー(音波による探知機)によって探知されにくい構造となっている。
また、「ブラバー」は15万トンの爆発威力を持つ弾頭により、一度に6ヶ所の異なる標的を狙うことができる。
さらに、最大潜水深度は400メートルと深く、最大巡航速度は時速30ノット(55.56キロ)と高速である。
ロシアの最新型潜水艦は、米国の主力であるオハイオ級原子力潜水艦と比較して、潜水深度で37メートル、巡航速度で5ノット(9.26キロ)上回っている。
しかし、乗務員数では米国のオハイオ級原子力潜水艦の155人に対して107人と劣っている。
また、SLBMの搭載数でも米国のオハイオ級原子力潜水艦の24発に対して16発と下回っている。
但し、最大射程距離ではロシアのSLBM「ブラバー」は5,778マイル(9,245キロ)で、米国のSLBM「トライデント」の4,846マイル(7,754キロ)より勝っている。
今後、米ロの原子力潜水艦の開発競争が激化してゆくものと思われる。
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