米食品医薬品局(FDA)は、11月13日、抗精神病薬エビリファイの錠剤の中に3ミリ程度の追跡センサー(マイクロチップ)を埋め込んだデジダル錠剤「エビリファイ・マイサイト」を認可した。
こうした錠剤と追跡センサーを組み合わせたデジタルピルの認可は、FDAで初めてのことである。
「エビリファイ・マイサイト」は、統合失調症やうつ病患者の治療薬である。
追跡センサー自体は銅やマグネシウム、シリコンで作られており、米シリコンバレーの新興企業であるプロテウス・デジタル・ヘルス社が開発し、2012年にFDAに認可された。
その後、高血圧や糖尿病患者の治療にこの追跡センサーを用いて、臨床試験を繰返し実施してきて今日に至った。...
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こうした錠剤と追跡センサーを組み合わせたデジタルピルの認可は、FDAで初めてのことである。
「エビリファイ・マイサイト」は、統合失調症やうつ病患者の治療薬である。
追跡センサー自体は銅やマグネシウム、シリコンで作られており、米シリコンバレーの新興企業であるプロテウス・デジタル・ヘルス社が開発し、2012年にFDAに認可された。
その後、高血圧や糖尿病患者の治療にこの追跡センサーを用いて、臨床試験を繰返し実施してきて今日に至った。
統合失調症である患者がこのデジタル錠剤を服用すると、胃の中で胃液に触れたセンサーが信号を発信し、患者の腹部に取り付けれたパッチ(データ検出器)がその信号を受信しデータを記録する。
そのデータには、患者の薬を服用した日時や薬の量などの情報が含まれている。
記録されたデータは、専用のアプリによりスマートフォンやタブレットに送信される。
したがって、患者が医師の処方したとおりに薬を服用しているかどうかが、患者自身はもちろん医者等も確認することができる。
また、最終的に追跡センサーは体内で吸収されることなく対外に排出される。
ある調査では、統合失調症の患者の大半が薬を決められたとおりに服用していないとのことであり、このデジタル錠剤によるデータ管理により、患者が正しく薬を服用することで病の再発防止に役立つものと考えられる。
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