フランス・パリのエッフェル塔の周りに防弾ガラスのフェンスを設置する工事が18日に始まった。パリ市のセキュリティ対策の一環であり、塔をテロ襲撃から守ることが目的である。工期は9カ月、費用は3,000万ユーロ(約40億円)で、塔の足下にある公園を取り囲むように建設する。
本工事は、パリを襲った一連のテロ事件を受けて行われる。2015年に、イスラム過激派を刺激する風刺画を掲載した週刊誌を発行していたシャルリー・エブド本社が襲撃された事件、サッカースタジアム、レストラン、劇場等が狙われた同時多発テロ等が発生したが、これによりフランスでは200人以上が死亡した。
工事は同市のセキュリティが既に高められた中で行われる。フランスは2015年以来、今なお非常事態下にあり、公安に追加権限が与えられている。...
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本工事は、パリを襲った一連のテロ事件を受けて行われる。2015年に、イスラム過激派を刺激する風刺画を掲載した週刊誌を発行していたシャルリー・エブド本社が襲撃された事件、サッカースタジアム、レストラン、劇場等が狙われた同時多発テロ等が発生したが、これによりフランスでは200人以上が死亡した。
工事は同市のセキュリティが既に高められた中で行われる。フランスは2015年以来、今なお非常事態下にあり、公安に追加権限が与えられている。パリ市内には約7,000人の警備隊がテロに備えて配備されており、街路をパトロールし、観光客が多く訪れる場所を警護している。エッフェル塔は、年間6-700万人が訪れる一大観光地であり、特にセキュリティが厳しい場所だ。既に警察官等が常時巡回している。しかしパリ市議会は、「特にテロの脅威が高い」として、3月にさらに態勢を強化することを全会一致で決定した。実際8月には、10代の若者がナイフで兵士を脅す事件が起きたばかりである。
パリの観光当局は、フランスメディアに対し、新しいフェンスの建設作業は、訪問者の入場を混乱させることは決してないと説明している。観光客は保安検査の後、従来どおり無料で塔に近づくことができる。
128年の歴史があるエッフェル塔は、2018年に再塗装を予定しており、2年を要する。同時にエレベータも改修され、その工事はさらに2年長く続くという。また2021年には、新しいビジターセンターを建設する2年のプロジェクトも始まる。
それらの工事は、2024年のパリ・オリンピックに先駆けて行われる。オリンピックはさらに多くの観光客を市内に呼び込むこととなり、同市のセキュリティ対策に対する懸念に新たなスポットライトが当たることになる。市当局は観光客を減らすことなしに、工事を進めようとしている。今後15年の間に合計で3億ユーロ(約400億円)がエッフェル塔周辺地域のために確保されており、半額は保守に充てられるという。
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