クシュナー米大統領上級顧問にFBIが関心持っているのは、トランプ米大統領選挙候補陣営がロシアと共謀して米大統領選挙を妨害しているかどうかを調べるためだ。
ただこの調査は犯罪の容疑をかけたり告訴するものではないとしている。FBIはトランプ米政権関係者だけでなくトランプ米大統領一族まで捜査対象を広げている。クシュナー米大統領上級顧問は調査中の重要人物の中で唯一のトランプ米政権関係者となる。...
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クシュナー米大統領上級顧問にFBIが関心持っているのは、トランプ米大統領選挙候補陣営がロシアと共謀して米大統領選挙を妨害しているかどうかを調べるためだ。
ただこの調査は犯罪の容疑をかけたり告訴するものではないとしている。FBIはトランプ米政権関係者だけでなくトランプ米大統領一族まで捜査対象を広げている。クシュナー米大統領上級顧問は調査中の重要人物の中で唯一のトランプ米政権関係者となる。
5月15日の週にThe Washington Postはトランプ米大統領に近いトランプ米政権の高官が「参考人」だと報じていたが、人物の名前は特定しなかった。「参考人」という用語は、法的意味を持たない。当局者は正式に調査の対象となっている元トランプ米大統領選挙候補陣営委員長のマナフォート氏とフリン元米国家安全保障問題担当大統領補佐官とは別のカテゴリーにクシュナー米大統領上級顧問は分類されていると述べた。マナフォート氏とフリン氏に関する記録は大陪審が召喚状によって請求しているが、クシュナー米大統領上級顧問がFBI調査官から記録提出を依頼されたかどうかは不明である。
クシュナー米大統領上級顧問は昨年12月に少なくとも1回キスリャク駐米ロシア大使と会談し、同じく昨年12月にロシア政府系銀行のゴルコフ会長と会談した。ゴルコフ会長は露諜報機関の1つである露連邦保安庁(FSB)の訓練学校で学んだ経験がある。昨年12月の会談時にトランプ氏はすでに米大統領選挙に勝っていた。政権移行チームのメンバーと外国政府との接触は日常的なことかもしれないが、ロシア側との会談や電話は当時公開されていなかった。
クシュナー米大統領上級顧問は昨年12月初めにフリン氏同席のもと、キスリャク駐米露大使と会談し、その後キスリャク駐米露大使に代理人を派遣した。フリン氏は昨年12月後半にロシアに対する米国の制裁措置解除のためキスリャク駐米露大使との電話会談を行った。フリン氏はこの電話会談の内容をミスリードした責任を問われ米国家安全保障問題担当大統領補佐官を解任された。クシュナー米大統領上級顧問はまた同じく昨年12月にロシアのクリミア併合とウクライナ東部での分離主義勢力への支援に伴う米国による制裁の対象となっているロシア政府系銀行のゴルコフ会長と会談した。
上記の12月の2つの会談に加えて、FBIは2016年春トランプ米大統領候補の側近とロシア側との初期の交流を詳しく観察していた。クシュナー米大統領上級顧問とキスリャク駐米露大使はトランプ米大統領現顧問とセッションズ現司法長官と一緒に2016年4月のメイフラワーホテルでのイベントに出席し、そこでトランプ現米大統領はロシアとより良い関係を求めると演説で約束した。米上院情報委員会はロシア問題調査の一環として、12月の2つの会談内容について説明を求めるためクシュナー米大統領上級顧問に任意で出席を求め本人は了承した。
フォーブスによると、不動産会社を経営するクシュナー米大統領上級顧問一族は18億ドル相当の資産を持ちトランプ米政権で大きな力を発揮し、トランプ米大統領の娘イヴァンカ氏と結婚している。
FBIは2016年の米大統領選挙へのトランプ米大統領候補と共謀したロシアの干渉問題のほか関連する金融犯罪等も視野に広く調査を行っているが、誰がどのような調査をされているかは明らかにされていない。米司法省広報担当者はこの件に関し捜査や調査対象については答えられないとし、FBIはコメントを拒否した。
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