<日本の犯罪発生率と世界との比較>
2011年3月の東日本大震災の際、被災地で商店の略奪や暴動なども起きず、被災者らが救援物資を順番に待つ光景などが海外メディアで紹介された。日本の治安の良さとともに、パニック状態でも冷静な日本人の国民性が海外から賞賛された。
日本が「安全な国」との評価は、訪日外国人らがネット上に書き込んだ体験談などにも表れている。
例えば、「カメラや携帯電話をレストランやカフェに置き忘れても、盗まれずに保管されている」「夜道を若い女性が一人でも安心して歩ける」「日本の女性はバッグをしっかり閉めずに持ち歩いている」ことなどに驚き、自国と比較しながら“日本は世界一安全な国”と絶賛する声も少なくない。...
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<日本の犯罪発生率と世界との比較>
2011年3月の東日本大震災の際、被災地で商店の略奪や暴動なども起きず、被災者らが救援物資を順番に待つ光景などが海外メディアで紹介された。日本の治安の良さとともに、パニック状態でも冷静な日本人の国民性が海外から賞賛された。
日本が「安全な国」との評価は、訪日外国人らがネット上に書き込んだ体験談などにも表れている。
例えば、「カメラや携帯電話をレストランやカフェに置き忘れても、盗まれずに保管されている」「夜道を若い女性が一人でも安心して歩ける」「日本の女性はバッグをしっかり閉めずに持ち歩いている」ことなどに驚き、自国と比較しながら“日本は世界一安全な国”と絶賛する声も少なくない。
そしてこの程、安全性を裏付けるデータが警察庁より発表された。
すなわち、2016年に警察が把握した刑法犯(窃盗、凶悪犯、詐欺等)は99万6,204件で、戦後初めて100万件を下回った上に、42年振りに戦後最少を更新した2015年(109万8,969件)より▼9.4%減となり、14年連続の減少となったという。
特に、殺人が戦後最少だった2015年より▼37件減の896件と、更に記録を更新した。
これを他国と比較してみると、2014年のデータであるが、人口10万人当りの殺人発生件数についての国連統計では、日本は210ヵ国中207位で、これより少ないのはアイスランド、シンガポール等である。
また、殺人発生件数の多い他主要国と比べると、189位の韓国は日本の2.4培、178位の英国は3倍、105位の米国は12.5倍、49位のロシアは30.8倍、15位のブラジルは79.3倍、そして1位のホンジュラスは日本の240.5倍にもなる。
更に、刑法犯全ての犯罪発生率を日本との比較でみてみると、ドイツが1.5倍、フランスが1.8倍、豪州が2.3倍、ロシアが9.8倍、そして米国に至っては12.8倍にもなる。
しかし、警察庁によると、殺人・放火・強姦等も含めた凶悪犯は、2015年比▼8.7%減少したものの、詐欺は+4.0%増えて4万999件も発生しているという。
『NHK』などのメディアを通じての注意喚起や、銀行・宅配業者・町内会等々の組織挙げての防止策が実施されつつあるが、振り込め詐欺や還付金詐欺などの特殊詐欺事件は増加の一途であるので、高齢者等の被害者予備軍への徹底的な啓発等、更に強化策が必須と言えよう。
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