1月26日付英
『メール・オンライン(デイリィ・メール電子版)』(
『ロイター通信』記事引用)は、「WB、2016年原油価格予想値を大幅下方修正」との見出しで、次のように報じた。
「・WBは1月26日、毎年公表する“一次産品価格予想”の中で、今年の原油価格予想値を前回(昨年10月)より▼27%(▼14ドル)引き下げ、1バレル(約159リットル)当り37ドルと予想。
・経済制裁解除に伴うイラン原油の市場復帰、米国のシェール・オイルの生産好調、そして冬季を迎えている北半球が例年以上に温暖で、石油需要が弱いことなどが要因。...
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1月26日付英
『メール・オンライン(デイリィ・メール電子版)』(
『ロイター通信』記事引用)は、「WB、2016年原油価格予想値を大幅下方修正」との見出しで、次のように報じた。
「・WBは1月26日、毎年公表する“一次産品価格予想”の中で、今年の原油価格予想値を前回(昨年10月)より▼27%(▼14ドル)引き下げ、1バレル(約159リットル)当り37ドルと予想。
・経済制裁解除に伴うイラン原油の市場復帰、米国のシェール・オイルの生産好調、そして冬季を迎えている北半球が例年以上に温暖で、石油需要が弱いことなどが要因。
・全46産品のうち、原油も含め37品目の価格を下方修正したが、新興国経済減速で需要減退が継続すると予想したため。
・2000年以降、一次産品の需要は新興国経済成長に支えられてきた。」
1月27日付米『インターナショナル・ビジネス・タイムズ(NY在国際オンラインニ
ュース)』は、「WB及びクレディ・スイス(注1後記)が2016年の原油価格予想値を大幅
カット」との見出しで、以下のように伝えた。
「・WBは、原油先物市場(注2後記)のブレント原油・ドバイ原油・西テキサス原油市場
(WTI)価格の平均値を使用して、2016年価格を37ドルと予想。
・クレディ・スイスは、ブレント原油市場価格を36.25ドル、また、WTIを37.75ドルと予想。
・前回、WBは今年の原油価格を51ドルと、また、クレディ・スイスはブレント原油市場価格を51.25、WTIを47.50ドルと予想していた。
・WBのエコノミストは、原油価格は今後少しずつ値を戻していこうが、1986年、1998年、2008年の原油暴落(注3後記)後に値を戻したほどペースは速くないとコメント。
同日付中国
『チャイナ・デイリィ・アジア』オンラインニュース(
『新華社通信』記事
引用)は、次のように報じた。
「・WBは、原油価格以外でも、供給過剰と新興国の需要減退の理由で多くの一次産品価格を前回予想より下方修正。
・資源価格を除いた一次産品の予想価格は▼3.7%。
・特に金属価格(銅・鉄・ニッケルなど)は、2015年に▼21%下落後、更に2016年も▼10%と予想。
・農産物価格も、エルニーニョ現象による生産減が発生しているが、新興国経済減退等に伴って、▼1.4%下落と予想。」
(注1)クレディ・スイス:チューリッヒ(スイス)に本社を構える、世界最大規模の金
融コングロマリット。プライベート・バンキング、インベストメント・バンキング、アセ
ット・マネジメントの3部門から成り立ち、証券・投資銀行業務、富裕層向け資産管理業
務、資産運用業務などを行う。創業は1856年。
(注2)原油先物市場:ブレント原油市場は、北海のブレント油田他の原油を扱い、ドバ
イ原油市場はペルシャ湾岸の中東産油国の原油を、また、WTI原油市場は、米テキサス州
se産の原油を扱う先物市場。
(注3)1986年原油暴落:サウジアラビアが仕掛けた価格戦争で、13ドル台まで急落。こ
の結果、米国産原油はその後25年程生産減少に苦しみ、サウジアラビアの台頭を許す結果
となる。
1998年:1997年発生のアジア通貨危機に伴う原油需要大幅減少、また、ロシアや
中南米で新油田が発見されて供給過剰となり、歴史的低価格の12ドル台まで急落。
2008年:リーマンショックと言われる世界金融危機の発生で、90ドル台から30
ドル台に急落。
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