米国カリフォルニア州のボブ・ボンタ検事長は、9月23日月曜日、記者会見で、「石油メージャーのエクソン・モービルに対し、環境に放出されたプラスチックによる水や農地の汚染に対する防止対策、および、カリフォルニア州民に対し、プラスチック汚染に関して再教育するための資金、数十億ドルの要求のために提訴した。」と言明した。
州検事長は、さらに「カリフォルニア州の海岸、海洋、河川および湾岸はプラスチックで一杯になっている。...
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米国カリフォルニア州のボブ・ボンタ検事長は、9月23日月曜日、記者会見で、「石油メージャーのエクソン・モービルに対し、環境に放出されたプラスチックによる水や農地の汚染に対する防止対策、および、カリフォルニア州民に対し、プラスチック汚染に関して再教育するための資金、数十億ドルの要求のために提訴した。」と言明した。
州検事長は、さらに「カリフォルニア州の海岸、海洋、河川および湾岸はプラスチックで一杯になっている。このプラスチック汚染は、州政府や納税者に毎年、数十億ドルの負担を負わせている。 一方で、エクソン・モービルは昨年だけでも360億ドルの利益を享受している。今やプラスチックは、いたる所に存在していて、深海の底や、最高峰の山頂や、我々の身体の中にもあり、環境面や健康面にも償いようのない危害を及ぼしている。」と訴えた。これに対し、エクソン・モービル側は、「カリフォルニア州政府の責任者が、数十年前からプラスチックのリサイクルシステムは効率が悪いことを知りながら、新たな行動に出ることに失敗し、責任を企業側に擦り付けている。」と反発している。
州検事長は、コミュニケで、「米国でのプラスチックごみのうち、たった5%しかリサイクルされておらず、この割合は9%以上に達することは無かった」と指摘している。さらに、「エクソン・モービルとしても、消費者に対し、リサイクルできるプラスチックを識別できるような‘絵文字’を付けることで、リサイクル推進できる可能性があったが、怠っている」と追及している。
なお、この法廷は、2年間の米国エクソン・モービル石油化学社のプラスチック汚染における責任調査の後、サンフランシスコで開廷された。
NGO‘プラスチックを乗り越えて’のジュディス・エンク代表は、「この法廷闘争が今日、プラスチック産業界側のリサイクルに関する欺瞞に対する最も重要な闘争となる。」と自賛し、この法廷が前例になって、他のプラスチックごみ問題を摘発する法廷が、この後に続くことを期待していると語った。
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