両国間の軍事訓練の目的は、インド・太平洋地域での中国軍やロシア軍の最近の領海侵犯など、徴発的な活動に対抗するため、両国間の防衛協力体制を強化することにあった。
軍事訓練は、敵としては、日本の隣国のロシア軍もしくは中国軍のゲリラ部隊を想定して、彼らに捕えられた10人の人質を救出するという5分間の訓練シナリオを下に実施された。‘頑強(ロバスト)’と銘打った作戦の下に、フランスの第2外国派遣連帯の一部と自衛隊の第39歩兵連隊の5人が訓練に参加した。...
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両国間の軍事訓練の目的は、インド・太平洋地域での中国軍やロシア軍の最近の領海侵犯など、徴発的な活動に対抗するため、両国間の防衛協力体制を強化することにあった。
軍事訓練は、敵としては、日本の隣国のロシア軍もしくは中国軍のゲリラ部隊を想定して、彼らに捕えられた10人の人質を救出するという5分間の訓練シナリオを下に実施された。‘頑強(ロバスト)’と銘打った作戦の下に、フランスの第2外国派遣連帯の一部と自衛隊の第39歩兵連隊の5人が訓練に参加した。5分間の突撃訓練は、9月8日から21日まで日本の東北地方の王城寺原と岩手山の各演習場で実施された。第2海外派遣歩兵部隊の隊長、トマ・ミアイエス大佐は、「共同軍事訓練で敵対国に対し、フランスと日本が手ごわい戦闘チームであることを示すことができる。」と語った。
ところで、日本とフランスとの軍事訓練の歴史は古く、19世紀の幕末期(1867年、1869年)にさかのぼる。この時、幕府軍に対してフランス軍が行ったフランス式軍事訓練を行っている。この史実にちなみ、フランス側の軍事顧問、ジュール・ブルネ氏と、その後の戊辰戦争での政府軍の司令官、西郷隆盛の頭文字をとって、日仏間の共同軍事訓練をBT作戦と呼んでいる。最初のBT作戦は昨年2023年、ニューカレドニアで行っている。
今回の2回目のBT作戦は、言葉の違いを越えて、両軍が良好な関係を維持することができたことを確認できたという。双方とも、射撃訓練や負傷者の介護などで互いの経験を分かち合うことができたという。さらに、第6軽装甲車部隊のセイラ―将軍は、「最新の軍事装備であるドローンやロボット兵器やIT技術を駆使した作戦についても両軍で協力して開発していく必要がある。」と語った。
なお、日本は、フランスとの間で2023年から‘戦略的パートナーシップ’の一環として軍部隊間の円滑化協定の交渉が開始され、今年末には締結される見込みだという。
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