『フランス・ルモンド誌』8月29日付けによると、2024年度の米の収穫高に関する政府発表では良好とされている中で、多くのスーパーマーケット・チェーンは、米パック2kgもしくは5kgの販売を、家族当り１袋に制限している。8月28日水曜日、強い台風シャンシャンが、九州に上陸した影響でコメ不足の状況が悪化することが懸念されている。米売り場は、空状態で、オンライン・ショッピング店では需要に答えることができず、政府も打つ手がない状況にある。

イトーヨーカ堂を初めとするスーパーマーケット・チェーンでは、米不足に対応するため、米の販売を1家族当たり、1パックに制限した。

日本は、前代未聞の米不足に直面して、これまで米に関しては自給率100％を自負していたので、国民の間でのショックは、一層大きなものとなった。

ところで、米以外の食糧を含めたカロリー消費面の自給率は、2023年のデータによると、38%にも満たないという。...

イトーヨーカ堂を初めとするスーパーマーケット・チェーンでは、米不足に対応するため、米の販売を1家族当たり、1パックに制限した。

日本は、前代未聞の米不足に直面して、これまで米に関しては自給率100％を自負していたので、国民の間でのショックは、一層大きなものとなった。

ところで、米以外の食糧を含めたカロリー消費面の自給率は、2023年のデータによると、38%にも満たないという。なお、政府としては、米不足に関して、国民に安心感を植え付けようと必死に説得している。農林水産大臣の坂本哲志氏は、　国民に向かって、「米不足については、今年の新米の収穫が間もなく始まるので、もうしばらく我慢してほしい。地域によっては、例年より収穫時期が１週間早まるところもあり、生産地から消費地への米の発送時期も早まるので期待して欲しい。」と説明した。

しかし、日本では、強い台風のシャンシャンが8月28日水曜日に九州に上陸しており、最大レベルの警報が発令されている。この台風はこのまま日本列島上空を9月4日までかけて居座る可能性があり、水田での収穫作業に対する悪影響が危惧されている。もし、台風により米の収穫が危害を受ければ、政府としては米の輸入を余儀なくされるか、91万トンに及ぶ緊急措置用の備蓄米に手を付けるか、選択を迫られることになる。

なお、今年は春先から米不足の兆候が出始めていて、農林水産省によると、民間での米の在庫量が、6月に156万トンまで低下したという。これは、1999年に統計を取り始めてから、最も低い在庫量になり、2023年と比べて20％低下したという。一方、同時期(2023年～2024年)での米の需要は、11万トン増加したという。これは、2024年上半期の外国人観光客数として1778万人を記録し、過去の記録（2019年）より100万人増加したことが原因していると見られる。