パリ19区の広大なラ・ビエット公園の一角にあたかも、インドの街角が再現された。周辺にカレー料理の香りが立ち込め、伝統楽器シタールの音色が聞こえ、職人が旧式のはた織り機で布を織っている。数メーター先ではメヘンディ・タトゥ(インドの入れ墨)アーティストとして有名なベーナ・ナグダが湿気のある夏のパリで、旅行者の手にインドの伝統タトゥを彫り込んだ実演をしている。
ラ・ビエット公園ではオリンピック、パリ大会に因んで、インドの他に15か国の代表がパビリオンを設けて見物人たち相手にお国自慢のデモンストレーションを行っている。...
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パリ19区の広大なラ・ビエット公園の一角にあたかも、インドの街角が再現された。周辺にカレー料理の香りが立ち込め、伝統楽器シタールの音色が聞こえ、職人が旧式のはた織り機で布を織っている。数メーター先ではメヘンディ・タトゥ(インドの入れ墨)アーティストとして有名なベーナ・ナグダが湿気のある夏のパリで、旅行者の手にインドの伝統タトゥを彫り込んだ実演をしている。
ラ・ビエット公園ではオリンピック、パリ大会に因んで、インドの他に15か国の代表がパビリオンを設けて見物人たち相手にお国自慢のデモンストレーションを行っている。
この中でもインドのパビリオンは、正面がバラ色のキャンディをかたどった派手な色彩でデザインされ、見物人たちの見逃せない存在となっている。パビリオン入口には花で飾られた2匹の小象が出迎え、内部ではインドの歴史、価値の高い文化、および伝統工芸が紹介されていた。さらに、パリ大会オリンピックでのインドの選手の活躍も大画面で映し出していた。
オリンピックの歴史上、このようにインドが表立って開催国で活動したことはこれまでなかった。これには、インドの大いなる野望が隠されていた。すなわち、インドは2036年のオリンピックとパラリンピック開催国候補となっていて、是非とも開催国になることを狙っている。
7月27日のインドパビリオンの開館式に当たって、インド側のオリンピック誘致の責任者アンバニ氏は、「我々は、14億人のインド国民の夢の扉を開けるため、ここに集った。インドでオリンピックを開催するというのが国民共通の夢である。」と語った。アンバニ氏は、2016年から国際オリンピック委員会(IOC)のメンバーで、パリ大会の直前に再選された。さらに、インドの財閥レリアンスの会長の妻でもある。このレリアンスは、パリのインドパビリオンの建設に資金援助しており、2036年オリンピックのインド誘致にも今後、重要な役割を果たすものと予想されている。
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