南アフリカのシリル・ラマフォサ大統領は、5月16日の記者会見で、アフリカ6カ国の平和協議代表団がウクライナとロシアを訪問し、破壊的なウクライナ戦争の平和的な解決の道を協議して探ることが目的だと表明した。
ラマフォサ大統領は、ロシアのプーチン大統領とウクライナのゼレンスキー大統領がアフリカからの代表団を各首都で受け入れを了承していると説明した。さらに、プーチン大統領とゼレンスキー大統領がアフリカ首脳たちとの間で取り決める約束を果たすものと信じていると語った。...
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南アフリカのシリル・ラマフォサ大統領は、5月16日の記者会見で、アフリカ6カ国の平和協議代表団がウクライナとロシアを訪問し、破壊的なウクライナ戦争の平和的な解決の道を協議して探ることが目的だと表明した。
ラマフォサ大統領は、ロシアのプーチン大統領とウクライナのゼレンスキー大統領がアフリカからの代表団を各首都で受け入れを了承していると説明した。さらに、プーチン大統領とゼレンスキー大統領がアフリカ首脳たちとの間で取り決める約束を果たすものと信じていると語った。
ところで、アフリカ諸国は、2022年2月のロシアのウクライナ侵攻に対して、欧米諸国に比べて、強く反対するまでに至っていない。そのためにセネガルや南アフリカは、ロシアのウクライナ侵攻批判の決議に対し、国連の安全保障理事会で棄権の立場を取っている。
なお、ラマフォサ大統領は5月15日には、南アフリカが外部から政治的な圧力をかけられているとの各国からの指摘に憤慨したが、人種隔離政策が行われていた時代からのロシアとの結びつきは強く、ロシアのウクライナ侵攻を非難することを常に拒絶していて、その代わりに中立の立場で紛争当事者たちとの対話を行う特権を持っていたいと考えている
一方、欧米諸国は、南アフリカのロシアに対する立場を苦々しく思っており、特に2月、ウクライナ侵攻1周年記念日前に南アフリカ軍が、ロシア軍と中国軍の各海軍を交えて海上での共同軍事演習を行ったことにより、南アフリカに対する懸念がさらに高まっている。
ところで、米国の南アフリカ駐在大使が先週、去年12月からケープタウン近傍で停泊中のロシア船籍の貨物船が弾薬を積んでロシアに向うのを確認したと発表した。しかし、南アフリカ政府はロシアとの武器取引を強く否定している。
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