アルゼンチンでは、今年の初めから麻薬取引に絡む暴力事件で60人以上が殺害されている。ロザリオ市は、組織暴力の中心都市として知られ、殺人事件の割合はアルゼンチンでの平均の4倍を記録している。
なお、暴力事件は、タブラタ通りのような貧民街での密売者間の縄張り争いから端を発している。町の住人によると、この町には警察官が少なくて、社会との関係を促すような社会教育活動も欠如しているという。このことが、全ての問題の根源になっているという。...
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アルゼンチンでは、今年の初めから麻薬取引に絡む暴力事件で60人以上が殺害されている。ロザリオ市は、組織暴力の中心都市として知られ、殺人事件の割合はアルゼンチンでの平均の4倍を記録している。
なお、暴力事件は、タブラタ通りのような貧民街での密売者間の縄張り争いから端を発している。町の住人によると、この町には警察官が少なくて、社会との関係を促すような社会教育活動も欠如しているという。このことが、全ての問題の根源になっているという。町の補導員によると、集会所、学校、図書館が閉まっていると、最終的に行き場のない若者たちは、路上にたむろするだけになると付け加えた。
この補導員によると、年ごとに過去に補導した子供たちの多くが、街を支配する麻薬密売者たちのグループの一員になっていくのを目撃している。
最初、見張り番として働き、その後は密売人となり、16才で拳銃を所持させられ、敵対する密売グループ員の殺害を命令されるという。
もし密売グループの’殺し屋‘になると金回りが良くなり、新車や、高性能の武器を購入できるという。 ロザリオ市のルナ捜査官によると、街でたむろする若者たちは、ネットフリックスで放映される映画の麻薬密売者やその殺し屋たちにあこがれ、携帯電話を通じて密売組織に加盟することになるという。
ルナ捜査官は、麻薬密売を扱った映画の影響で拳銃による殺害の容疑で逮捕される若者たちは、この犯罪を日常茶飯事の行為として捉えていることに問題があると指摘している。アルゼンチンの大学研究者たちによると、この種の映画が現実の世界に悪影響していて、若者たちが麻薬密売の世界に手を染めるマニュアル的な役割を担っていると警鐘を鳴らしている。
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