先週米国は北朝鮮がロシアへ武器を供給していると分析した。これを受け北朝鮮は、このような主張は「根拠のない噂にすぎず、国際社会で北朝鮮のイメージを汚そうとする敵対的な試みだ」と米国を批判している。
11月8日付
『AP通信』:「北朝鮮がロシアへ武器を供給していたと主張した米国を批判」:
北朝鮮が8日、同国がロシアへ武器を輸送しているとの米国の主張は「根拠がない話」だとして米国を批判した。またロシアへ武器を送ったことは一度もないと主張している。
先週、米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー報道官が、北朝鮮は中東や北アフリカへの輸送を装い、「相当数」の武器をロシアへ供給していると述べていた。...
全部読む
11月8日付
『AP通信』:「北朝鮮がロシアへ武器を供給していたと主張した米国を批判」:
北朝鮮が8日、同国がロシアへ武器を輸送しているとの米国の主張は「根拠がない話」だとして米国を批判した。またロシアへ武器を送ったことは一度もないと主張している。
先週、米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー報道官が、北朝鮮は中東や北アフリカへの輸送を装い、「相当数」の武器をロシアへ供給していると述べていた。
これに対し、北朝鮮国営メディアで国防省関係者は、「このような米国の動きは、国際社会で北朝鮮の印象を悪くするために行っている敵対行為の一部だ」とし、「今一度、ロシアとの武器取引を否定し、今後もそのような計画がない」と主張している。
各国による制裁や輸出規制を受けたロシアは8月、イラン製ドローンを購入。専門家によると、ロシアにとって北朝鮮は、多くのソ連時代の兵器を保有しているため、武器取引の恰好の相手なのだという。
多くの国がロシアと距離を置く中、北朝鮮はロシアとの関係を強化。西欧の「覇権主義政策」がロシアの自衛策である軍事作戦を招いたと批判している。
7月、北朝鮮はロシアとシリアを除き、ドネツクとルガンスクの独立を承認した唯一の国となり、建設作業員をウクライナ東部の親ロシア地域へ派遣することにも興味を示していた。
ロシアへの武器輸送は、北朝鮮が他国へ武器を供与するのを禁止する国連決議に反するが、国連安保理内の分裂があるため、今回の問題で北朝鮮が新たに制裁を受けることはないと見られている。
北朝鮮の長距離ミサイル発射が相次いでいる。北朝鮮がウクライナ侵攻を、自国の兵器の使用頻度を増やし、米国や韓国への圧力を高める機会に利用しようとしているとのの見方もある。
同日付『ロイター通信』:「北朝鮮がロシアへの武器関与を否定、今後の計画もない」:
北朝鮮は8日、国営メディアを通じ、「ロシアとの武器供給に関与したことは一度もない、またその予定もない」と主張した。これは米国が、北朝鮮がウクライナで使用するためロシアへ武器を供給しているとの見方を示したことを受けてのもの。
米戦略国際研究センターのビクター・チャ氏は声明で、「北朝鮮は明らかにウクライナ戦争をロシアとの関係強化に利用している。カービー氏のコメントは、米国は武器取引を監視するが、(武器の動きは)戦争へ大きく影響しないため、阻止はしないという意味だ」としている。しかし、「米国には、輸送を追跡する能力があり、ロシアが国連で拒否権を発動する場合には、阻止も選択肢に入っているだろう。軍事衝突を避けるため、武器が戦場に運ばれないよう、各国の検問所での貨物の保留を行うことも考えられる」としている。
閉じる