環境にやさしい、持続可能なバイオマスペレットをアジアやヨーロッパへ供給しているイギリスの電力会社Drax社が扱う木材の一部が、カナダの貴重な原生林を伐採した木材から来ているという。
10月2日付
『Yahooニュース』(英BBC):「英電力会社がカナダの原生林を伐採」:
グリーンエネルギーの政府補助金を受けている英国の企業が、環境的に貴重な森林を伐採していたという。
このDrax社は、英国最大の発電所をもち、現在、補助金を受け、英国の再生可能電力の12%を賄っており、再生可能エネルギーとされる、輸入木材パレットを使った発電も行っている。
同社が取り扱うカナダ、ブリティッシュコロンビア州の森林の一角には、古くからある原生林が含まれている恐れがあり、同州は、貴重な森林の伐採をやめるよう通達している。...
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10月2日付
『Yahooニュース』(英BBC):「英電力会社がカナダの原生林を伐採」:
グリーンエネルギーの政府補助金を受けている英国の企業が、環境的に貴重な森林を伐採していたという。
このDrax社は、英国最大の発電所をもち、現在、補助金を受け、英国の再生可能電力の12%を賄っており、再生可能エネルギーとされる、輸入木材パレットを使った発電も行っている。
同社が取り扱うカナダ、ブリティッシュコロンビア州の森林の一角には、古くからある原生林が含まれている恐れがあり、同州は、貴重な森林の伐採をやめるよう通達している。
一方、企業側は、森林の大部分の木は枯れており、伐採は森林火災を防ぐ効果があると主張。木材工場では、余った小型の朽ちた木材のみ使用しているとする。
しかし、カナダ森林データベースの文書によると、同社工場に過去1年搬送された木材のわずか11%のみが、木材製品に利用できないほどの低品質と認定されているという。
後に同社は、森林の木を木材に利用していると認めた上で、木材業者が欲しがらない品物で、森林火災のリスクを避け、焼却処分となる類のものだとしている。
同日付加『CBCニュース』:「英ドラックス社、カナダの原生林を伐採」:
英国最大の電力会社Drax社は、再生可能エネルギーとされる輸入木材パレットを燃やし燃料を生み出している。
グリーンエネルギー補助金を受けている企業だが、環境に影響を与える森林伐採を行っていることを、BBCの看板ドキュメンタリー番組「パノラマ」が突き止めた。木材の一部はカナダの原生林由来のものだと判明したが、Drax社は、おがくずや廃材のみを使用しているとしている。
「パノラマ」は衛星画像を分析、伐採許可やドローン映像から証拠を集め、番組記者が工場のトラックを追跡した。環境学の専門家も、数千年をかけて形成された森林が破壊されているとする。
英国ヨークシャー州にあるDrax社は石炭発電所からバイオマス発電所に以降し、現在では、英国の再生可能エネルギーの12%を生産。既に6億ポンドのグリーンエネルギー補助金を受けている。木材燃焼は、専門家の間では、環境に良いと考えられている。
調査によると、Drax社は、ブリティッシュコロンビア州の環境的に問題とされる2ヶ所の森林の伐採許可を購入。1ヶ所は1マイル平方の森林で、古くからある希少な森林とされるエリアを含んでいるという。同州政府は、この森林は特に重要な場所で、伐採を保留すべきだとしている。
木を燃焼させることは、石炭の燃焼よりも多くの温室効果ガスを発生させる。電力は、古い木に代わる新たな木が植林される点、そして、それが木材パレット燃焼による炭素を吸収するため再生可能だと位置づけられている。しかし、炭素の吸着には数十年を要するため、サステナブルな素材で作られたペレットの場合のみオフセットが可能となる。
伐採されたことのない、大量の炭素を蓄えた原生林は、サステナブルなものとは見なされていない。新規に植林された木が、古い森よりも多くの炭素を吸収する可能性は、非常に低いのである。
同社は、カナダの木材パレットの80%は製材所の廃材だとし、最新科学を鑑み厳格なサステナビリティー基準を満たしていると主張している。英国政府は今年、木材など自然燃料に関する新たなバイオマス戦略を打ち出す予定としている。
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