気候温暖化の監視団体、カーボン・ブリーフによると、中国では今年の前半、石炭火力での電力が減少したのに対して、7月と8月は増加している。
中国は世界第1の温室効果ガス放出国でこれまで石炭火力発電を減少させてきた。 しかし今年は、エネルギー不足や天然ガスと原油の価格上昇の問題に直面し、 さらに7月、8月にはこれまでにない猛暑の夏に対応するため、電力消費の多い空調設備をフル稼働する必要が生じた。...
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気候温暖化の監視団体、カーボン・ブリーフによると、中国では今年の前半、石炭火力での電力が減少したのに対して、7月と8月は増加している。
中国は世界第1の温室効果ガス放出国でこれまで石炭火力発電を減少させてきた。 しかし今年は、エネルギー不足や天然ガスと原油の価格上昇の問題に直面し、 さらに7月、8月にはこれまでにない猛暑の夏に対応するため、電力消費の多い空調設備をフル稼働する必要が生じた。特に8月の後半の週、空調設備の稼働による電力不足を補うため、火力発電所での石炭の消費量が増加した。
さらに、この夏は河川の水量低下によりダムでの水力発電量が減少したことも石炭火力発電の増加に拍車をかけた。
しかし、石炭火力発電の増加傾向が全て、天候の原因と言い切れない部分があるという。 中国政府は、すでに去年の秋から石炭生産部門に対して、2022年度は石炭生産を1か月分多く生産することを要求していた。
今年の初めには石炭の輸入量は減少を示したが、6月、李克強首相は、石炭生産を可能な限り増加することを要請した。環境保護NGO、グリーンピースによると第1四半期に中国政府は8.5ギガワット能力の新火力発電所の建設を許可している。
環境保護の専門家によると、中国の石炭火力を維持する政策は、世界的な再生可能エネルギーへの転換運動と逆行することになる。しかし、監視団体、カーボン・ブリーフによると、このところの中国経済の成長減速により、過去4四半期ごとのCO2の放出量は連続して減少しているという。
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