米国では、憲法で銃携帯を権利として認めているため、悲惨な銃乱射事件が頻発しても中々厳格な銃規制に至らない。そうした背景もあって、米担当局の直近の調査の結果、高校生の約4%(男子約7%、女子約2%)が過去1年間に銃を携行したことがあることが分かった。
7月29日付
『ヘルスデーニュース』(2001創刊のメディカル・ヘルスケア関連メディア)は、「高校生男子は15人に1人、女子は50人に1人が銃携行経験ありとの調査報告」と題して、米担当局の直近の調査の結果、高校生の約4%が過去1年間に銃を携行した経験があることが判明したと報じている。
米疾病予防管理センター(CDC、注1後記)が7月29日にリリースした調査報告によると、米国の高校生のうち、男子生徒が15人に1人、女子生徒は50人に1人が過去1年間に銃を携行した経験があることが判明したという。...
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7月29日付
『ヘルスデーニュース』(2001創刊のメディカル・ヘルスケア関連メディア)は、「高校生男子は15人に1人、女子は50人に1人が銃携行経験ありとの調査報告」と題して、米担当局の直近の調査の結果、高校生の約4%が過去1年間に銃を携行した経験があることが判明したと報じている。
米疾病予防管理センター(CDC、注1後記)が7月29日にリリースした調査報告によると、米国の高校生のうち、男子生徒が15人に1人、女子生徒は50人に1人が過去1年間に銃を携行した経験があることが判明したという。
CDCのトーマス・R.・サイモン博士(1996年より所属)によると、彼の率いるチームが青少年リスク行動監視システム(YRBSS、注2後記)に基づき、2017~2019年の間に18歳以下の高校生を対象に調査した結果だとする。
対象となる高校生が、狩猟やスポーツ競技を除いて、銃を携行していた比率を示したもので、調査結果からは、暴力事件関与、自殺願望や未遂、また薬物使用したことのある高校生がより多く銃を携行していたことが分かったという。
同博士のチームは、“自殺願望を持っていたり未遂事件を起こしたり、また暴力事件に関わった高校生の方が、より高い確率で殺傷能力のある銃を携行していたことが明らかになった”とし、“更に、薬物使用している高校生が銃を携行していると、障害事件や衝動的行動、また状況依存性の行動が助長されるリスクがより高くなる傾向がある”と分析している。
(注1)CDC:ジョージア州アトランタにある保健福祉省所管の感染症対策の総合研究所。1992年設立。
(注2)YRBSS:CDCが実施する喫煙、飲酒、薬物使用、食事、身体活動などの思春期の健康リスクと健康保護行動に関するアメリカの隔年調査。対象は9~12年生(日本の高校1~3年生に相当)の生徒。各々の調査結果は、これらのリスク行動に関する主要な情報源の1つであり、薬物使用、性的行動、及びその他のリスク行動を追跡するために連邦政府機関によって使用されている。
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