WHOは6月30日にヨーロッパでこの夏、高いレベルのコビッド19感染流行が予想されると述べ、この1か月間で3倍近くも感染者が増えた結果を受け、ウイルス感染に対する監視を強化するように呼び掛けている。
WHOヨーロッパ支部長のハンス・クルーゲ氏は『AFP通信社』の取材に答えて「ヨーロッパの国々はこれまでの感染拡大防止のために設けていた社会制約を取り除いているのでウイルスは夏の間にまん延し易くなっている。...
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WHOは6月30日にヨーロッパでこの夏、高いレベルのコビッド19感染流行が予想されると述べ、この1か月間で3倍近くも感染者が増えた結果を受け、ウイルス感染に対する監視を強化するように呼び掛けている。
WHOヨーロッパ支部長のハンス・クルーゲ氏は『AFP通信社』の取材に答えて「ヨーロッパの国々はこれまでの感染拡大防止のために設けていた社会制約を取り除いているのでウイルスは夏の間にまん延し易くなっている。」と語った。さらに、「コビッド19ウイルスはヨーロッパ諸国が監視を止めたとしても消滅することはない。ウイルスは人々への感染を続けるとともに変異し、感染死に至らせる。」と付け加えた。
オミクロン亜変異種BA.5により誘発されてWHOヨーロッパ管轄地域の50か国で今週、1日当たりの感染者数は50万人まで増えた。一方、5月末の一日当たりの感染者数は15万人であった。
ところで、冬季の1日当たりの感染症による死者数が4000人~5000人近くであったが現在では500人近くの低い死亡者数となっていて、2020年夏季のレベルとなっている。なお、ヨーロッパの国々で感染者数の増加が際立っているのは、ポルトガル、ルクセンブルク、フランス、ギリシャ、キプロス、ドイツおよびオーストリアなどという。
WHOヨーロッパ支部長は、ヨーロッパ諸国がワクチン接種率を高め、集団免疫率を高めることと高齢者の感染リスクを低下させる方策が、これからの夏季での感染死亡者を増やさない上で重要であると強調した。
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