自動車はもうじき電気自動車に置き換わり、サウジアラビアの石油が不要となる時期が迫っている。米国の自動車メーカー、ルシッドモーターズはサウジの公的投資ファンドに参加して4月末にはサウジで最初となる電気自動車組み立て工場の建設計画を発表した。
同じ投資ファンドには5月半ばに日本のテレビゲームメーカー任天堂も参加し5.01%の資本参加をした。このようにサウジアラビアではムハンマド・ビン・サルマーン(MBS)王太子の指揮の下でサウジ経済の多角化を加速させようとしている。...
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自動車はもうじき電気自動車に置き換わり、サウジアラビアの石油が不要となる時期が迫っている。米国の自動車メーカー、ルシッドモーターズはサウジの公的投資ファンドに参加して4月末にはサウジで最初となる電気自動車組み立て工場の建設計画を発表した。
同じ投資ファンドには5月半ばに日本のテレビゲームメーカー任天堂も参加し5.01%の資本参加をした。このようにサウジアラビアではムハンマド・ビン・サルマーン(MBS)王太子の指揮の下でサウジ経済の多角化を加速させようとしている。
幸いなことに原油市場価格が、1バーレル当たり110ドル(=約1.41万円)の高値を記録しているので、サウジでは数年前には考えなかったような経済発展目標を達成することが可能になったという。
サウジの「ビジョン2030」と呼んでいる将来計画の目標としては、サウジでの観光や娯楽産業分野を発展させること、産業多様化および水素製造や新規技術分野を発展することが掲げられている。 特に、ロシアのウクライナ侵略が始まった2月24日から今までに約20%原油市場価格が上昇し、湾岸諸国の収益がその分だけ増加した。そのため、湾岸諸国については、国際通貨基金(IMF)による去年10月から今年4月までの経済成長率予測が2021年の成長率2.7%に対し、6.4%と予測しており、世界で唯一上昇傾向に修正した地域となった。
サウジアラビアは、2022年第1四半期には通年換算で9.6%の成長率を記録し、原油生産部門の好調ぶりを示す結果となった。サウジ国営石油会社アラムコ社は、第1四半期のみで395億ドル(=約5.1兆円)の収益を計上しており、米国のアップル社を抑えて世界1の収益を記録した。
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