ギリシャでは、新型コロナウイルスの変異株対策として、来月から60歳以上のワクチン接種を義務化する。接種しない場合は罰金を科すといい、徴収した罰金は医療支援に宛てられるという。欧州で対象年齢を定めた義務化は初となる。
11月30日付
『ロイター通信』は「ギリシャで60歳以上の国民のワクチン義務化へ」との見出しで以下のように報道している。
ギリシャでは医療機関への負担軽減のため、60歳以上の国民への新型コロナウイルスワクチンの接種を義務化する。1月26日以降は60歳以上人がワクチン未接種の場合、1月あたり100ユーロ(約12000円)の罰金が科せられる。野党の急進左派連合は、この過剰罰金を科す罰則措置を批判している。...
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11月30日付
『ロイター通信』は「ギリシャで60歳以上の国民のワクチン義務化へ」との見出しで以下のように報道している。
ギリシャでは医療機関への負担軽減のため、60歳以上の国民への新型コロナウイルスワクチンの接種を義務化する。1月26日以降は60歳以上人がワクチン未接種の場合、1月あたり100ユーロ(約12000円)の罰金が科せられる。野党の急進左派連合は、この過剰罰金を科す罰則措置を批判している。
EU内では、医療従事者やハイリスク患者への義務化はみられるが、対象年齢を定めた施策としては初となる。ではみられる。100ユーロは、年金の月平均額が730ユーロのギリシャでは大金となる。
今月感染者数が過去最大となったギリシャでは、ワクチン未接種の人の屋内スペース(レストランや映画館、美術館、ジムなど)の入店が禁止された。累計感染者数は93万人超、累計死者数は約18000人で、国民の63%がワクチン接種を済ませている。ここ数週間ワクチン予約が増加しているものの、60歳以上の52万人がワクチンを受けていないのが現状となっている。
同日付米国『Bloomberg』は「ギリシャ、60歳以上のワクチン未接種者へ月114ドルの罰金」との見出しで以下のように報道している。
先月30日、ギリシャのアテネで開かれた閣僚会議でミツォタキス大統領は、年末シーズンを前にオミクロン変異株対策として、60歳以上のすべての人のワクチンを義務化すると発表した。
来年1月16日以降、ワクチン接種を拒んだ人には毎月100ユーロ(114ドル)の罰金を科すとし、税務当局から直接徴収されるという。徴収金はギリシャ国内のパンデミック対応をしている病院支援に宛てられる。同大統領はこの決定をワクチン未接種の50万人の高齢者の健康を守るための政策だと説明し、「罰則と呼ばす、健康料金と呼ぼう」としている。
ギリシャでは11月時点で、60歳以上の58万人のうちワクチン接種を終えたのは6万人足らず。高齢者の接種率は83%で、ポルトガルは98%だとする。専門家はワクチン接種の重要性について、70歳の1人の接種が若者34人の接種に匹敵すると説明している。また同国では、今月と来月1月の一定期間に、成人を対象に無料のセルフ検査を提供するという。
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