『フランス国際ラジオ局(RFI)によると、中国とアフリカの2年ごとの経済会議が11月28日、日曜日からセネガル共和国の首都、ダカールで始まったが、例年に比べて地味な形式で開催された。大臣級のクラスの会議に絞られ、習近平主席も欠席しており、はた目には中国とアフリカの経済関係がこれまでほどの親密度を欠いているとも受け取れた。
中国の最高指導者がアフリカ訪問を中止したのは主に中国でのコビッド19感染の再流行が懸念されているためである。
さらに中国のアフリカでの大量投資がうまく機能していないことも原因の1つだという。例えば、ケニア共和国のインド洋岸の都市モンバサと内陸のウガンダ共和国を結ぶ高速鉄道への中国の資金援助はなくなり、カメルーンのドウアラとヤウンデをつなぐ高速道路やエチオピアの長距離鉄道計画も資金不足で立ち切れになっている。...
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中国の最高指導者がアフリカ訪問を中止したのは主に中国でのコビッド19感染の再流行が懸念されているためである。
さらに中国のアフリカでの大量投資がうまく機能していないことも原因の1つだという。例えば、ケニア共和国のインド洋岸の都市モンバサと内陸のウガンダ共和国を結ぶ高速鉄道への中国の資金援助はなくなり、カメルーンのドウアラとヤウンデをつなぐ高速道路やエチオピアの長距離鉄道計画も資金不足で立ち切れになっている。
中国の銀行は最近、アフリカでの投資に慎重になり、ためらっているとも見てとれる。新たな「シルクロード」計画はこのところ縮小しており、2017年における110億ドル(=約1.3兆円)の投資額が、昨年2020年には33億ドル(=約3700億円)に減少している。
そのため、今回のダカールの会議でも中国側からアフリカ諸国への従来の年間100億ドル近い投資は期待できないとものと予測されている。
しかし、中国は過去20年間に行ってきた2000億ドル(=約22兆円)の実績の影響は大きく、アフリカにおける最大の経済パートナーと位置付けられ、最大の債権国である。中国の土木建築企業はアフリカにおけるインフラ事業の1/3を担っているという。
しかしアフリカ諸国の指導者たちは、中国離れの意識が進んでいる。中国からの資金の借款は容易であるが、返済条件が厳しく、中国の労働者を使う義務など中国側に有利な条件が多い。そのため、中国の資金を借りてインフラ整備する計画は少なくなる一方、アフリカ諸国はこれまでの中国に借りた高額な資金の返済に四苦八苦しているという。
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