仏
『RTL』によると、フェイスブックCEOのマーク・ザッカーバーグは3カ月前に、ソーシャルネットワークをほぼ無限の仮想現実(VR)に変えるという野望を世界に向けて発表した。そして今月17日、この仮想世界を構築するために、5年以内に欧州で1万人の優秀な技術者を採用する計画が発表された。採用された技術者らは、すでに全世界の従業員の約20%が所属しているメタバースの部門に新メンバーとして加わることになる。来年フェイスブックのCTOに昇格するアンドリュー・ボスワースが率いるこの部門では、拡張現実(AR)メガネやヒューマンマシンインターフェースの開発にも取り組んでいる。
ザッカーバーグ氏は、モバイルインターネットには限界があり、技術力とVRやARの進歩により、スマートフォンやモバイルアプリケーションの制約を超えて、ユーザーが仮想世界でより自然に対話できるようになると考えている。
フェイスブックは、2026年までにソーシャルネットワークをバーチャルリアリティメガネでアクセス可能な3次元空間に変え、家にいながらにしてオンラインイベントにアクセスしたり、友人と遊んだり、仕事や買い物をしたりできるようにするつもりだという。
仏『ウエストフランス』紙は、現時点で最も成功したメタバースの一つは、3億5千万人のユーザーを抱えるエピックゲームズ社の「フォートナイト」だと伝えている。このビデオゲームは、単なるゲームを超えて、ユーザー同士が出会い、意見を交換し、ヴァーチャルコンサートなども開催されている。
メタバースはこうした娯楽にとどまらず、企業も取り入れ始めているという。例えばドイツ自動車大手のBMWは、仮装工場の構築に着手している。自動車メーカーは、現実の世界で実装する前に、仮想世界で改善点を検討していくことができるという。また、イタリアの高級ブランドであるグッチは、今年の夏、オンラインゲーム・プラットフォームのロブロックスと提携し、ロブロックスのプラットフォーム内で、ユーザーがグッチのバーチャルショップで高級アクセサリーを購入できるサービスを開始した。
フェイスブックもこうした流れに乗って、2014年に、バーチャルヘッドセット市場のリーダー的存在であるオキュラスを買収し、メタバースへの第一歩を踏み出した。今年の夏には、三次元の仮想空間会議「Horizon Workrooms」プロジェクトが発表された。28億人以上のユーザーを抱えるフェイスブックは、もし実現すれば、最大級のメタバースコミュニティを持つことになる。
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