オーストラリアで最大都市の一つであるシドニーは、新型コロナの新規感染者の減少とワクチン接種が進んだことにより、4ヶ月ぶりにロックダウンが解除された。オーストラリア当局はコンゴ、コストのかかるゼロコロナ戦略を放棄し、ウィズウイルスでいくことを決定した。
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『レゼコー』によると、州都シドニーを含む、国内で最も人口の多いニューサウスウェールズ州は、感染者が減少したことや、16歳以上の人口の70%以上が完全にワクチンを接種していることを考慮し、106日間続いたロックダウンを11日に解除した。
ニュージーランドも、封じ込めが難しい感染力の強いデルタ株が蔓延していることやワクチン接種が進んだことにより、ゼロコロナの戦略を放棄している。
シドニーでは、生活には必須ではないとされ閉鎖されていた飲食店が、ワクチンを接種した人にのみ再開された。...
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『レゼコー』によると、州都シドニーを含む、国内で最も人口の多いニューサウスウェールズ州は、感染者が減少したことや、16歳以上の人口の70%以上が完全にワクチンを接種していることを考慮し、106日間続いたロックダウンを11日に解除した。
ニュージーランドも、封じ込めが難しい感染力の強いデルタ株が蔓延していることやワクチン接種が進んだことにより、ゼロコロナの戦略を放棄している。
シドニーでは、生活には必須ではないとされ閉鎖されていた飲食店が、ワクチンを接種した人にのみ再開された。学校も部分的に再開された。また、親戚を訪ねたり、スポーツをしたり、買い物をしたり、葬儀に参列したりするために、自宅から5キロ以上離れた場所に行くことができるようになった。一方、今後数週間は集会や海外旅行は制限されたままとなり、学校の全面再開もしばらく先になるという。
デルタ株により、国内の2大都市であるシドニーとメルボルンは数ヶ月間ロックダウンを余儀なくされ、国の経済を圧迫している状況でもある。当局によると、メルボルンでパンデミックが始まってから200日以上続いているロックダウンは、1日あたり1億8700万ユーロ(244億円)のコストがかかっているという。このような状況から、同国のエコノミストたちは景気後退を懸念している。
『ロイター通信』は、シドニー当局はロックダウンを解除し、企業への支援策を展開していくことで経済の活性化に焦点を当てていると伝えている。ニューサウスウェールズ州のドミニク・ペロテット州首相は記者会見で、「明るい夏」に向けた企業への支援策を発表し、「ニューサウスウェールズ州は、州内のすべての企業と労働者にとって好景気になるだろう」と述べた。ペロテット州首相はまた、12月と1月に再びロックダウンが発生した場合、企業に補償を行う方針を明らかにし、夏休みの繁忙期に向けて在庫を確保するよう促した。小規模な企業が休業を余儀なくされた場合、最大2万豪ドル(約166万円)の補助金を受けることができる。
連邦政府は、予防接種率が70%~80%に達した時点でウイルスとの共存を開始するよう各州に求めているが、感染者数のいない州の中には、感染者の急増が医療システムを圧迫することが懸念されるため、他州との行き来を再開することに慎重な姿勢を見せている。キャンベラでは、予防接種率が75%に達したことから、シドニーに続き、15日にはロックダウンを解除する見通しとなっている。
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