台湾は昨年2020年には外国からの旅行者の検疫検査や感染者との接触者の封じ込めなどの対策が成功し、世界に感染防止の模範を示してきた。
しかし、台湾政府が客船のパイロットに対する隔離条件を緩和した4月末からコビッド19感染状況は悪化してきた。この時からアルファ型変異ウイルスが台湾でもまん延し始めた。
3月から比べると一日当たりの感染者数は10倍以上となり約200人となっている。...
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台湾は昨年2020年には外国からの旅行者の検疫検査や感染者との接触者の封じ込めなどの対策が成功し、世界に感染防止の模範を示してきた。
しかし、台湾政府が客船のパイロットに対する隔離条件を緩和した4月末からコビッド19感染状況は悪化してきた。この時からアルファ型変異ウイルスが台湾でもまん延し始めた。
3月から比べると一日当たりの感染者数は10倍以上となり約200人となっている。6月12日土曜日にはコビッド19感染症による死者が2020年末の7人からいっきに411人に達した。
台湾では感染状況の悪化に伴い、5月半ばから外出禁止令を出して、公共施設や学校、大学を閉鎖し集会禁止を施行した。当初は5月28日までを予定していたが、6月28日まで一か月延長された。
台湾でのワクチン接種は、ワクチン不足により日本と同様に遅れている。3月初めにワクチン接種が開始されたが、6月11日時点で、2300万の人口に対して、少なくとも1回目の接種を終えたのが80万人にとどまっている。これは全人口の3.36%に相当する。
台湾は5月半ばから2000万人分のワクチンの調達に乗り出したが、調達できたのはアストラゼネカ社の72.7万人分とモデルナの15万人分のワクチンにとどまっている。一方では中国から台湾人に中国に来てワクチン接種を受ける誘いがあるが、祭総統は断固として拒否している。
台湾にとっては、中国の政治的圧力に屈しないためにも米国や日本からのワクチンが現在、最も必要とされている。
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