米世論調査、米国人はウクライナ・ロシア紛争への米国の関与に消極的な姿勢
シカゴ大学の研究機関が行った最新世論調査によると、アメリカ国民の多くはロシア・ウクライナ紛争において、米国が主要な役割を果たすことをあまり支持しておらず、むしろインフレや犯罪率の上昇など国内問題の解決を優先してほしいと思っていることが判明した。
『AP通信』によるとバイデン大統領は、東ヨーロッパでの戦争がアメリカ人に影響を与える可能性が高まっていることを認めた一方で、ウクライナへの軍隊派遣は否定している。米国では短期的にガス価格が上昇する可能性があり、ロシアのプーチン大統領は、米国の重要なインフラや産業を攻撃するサイバー攻撃など、さまざまな報復手段を持っている。
バイデン大統領は22日、「自由を守ることは、米国内でも犠牲を払うことになる。...
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『AP通信』によるとバイデン大統領は、東ヨーロッパでの戦争がアメリカ人に影響を与える可能性が高まっていることを認めた一方で、ウクライナへの軍隊派遣は否定している。米国では短期的にガス価格が上昇する可能性があり、ロシアのプーチン大統領は、米国の重要なインフラや産業を攻撃するサイバー攻撃など、さまざまな報復手段を持っている。
バイデン大統領は22日、「自由を守ることは、米国内でも犠牲を払うことになる。我々はそのことを正直に話す必要がある。」と述べた。しかし、2月18日から21日にかけて行われた世論調査によると、米国がこの紛争で主要な役割を果たすべきだと答えたのは、わずか26%だった。52%は「小さな役割」を望むと回答、20%は「全く関与しないでほしい」と答えた。
与党である民主党は共和党よりも、米国が紛争に大きな役割を果たすべきだと考えており、32%対22%であった。全体として、アメリカ人の43%がバイデンの対ロシア関係への対応を指示しているものの、昨年6月の49%から減少している。ただし、ロシアの世界的な影響力が米国にとって脅威となることを「非常に懸念する」「非常に懸念する」と答えた人は53%で、2021年8月の45%から上昇した。
イリノイ州のシカゴに住む3人の子どもを育てているジェニファー・ラウさんは、ここ数日、ニュースがウクライナ危機ばかりを扱っていることにうんざりしている。ラウさんは、「シカゴには、報道されるべきことが他にもある」と述べており、「シカゴでは毎日戦争が起きているような気がする。本当に怖い。でも、誰も私たちを助けてくれないような気がする」と嘆いている。無党派であるラウさんは、米国が金儲けのために外国の戦争に巻き込まれると考えており、むしろ、シカゴの犯罪の増加、銃の蔓延、人種差別に対して取り組んでほしいと思っている。
定年退職しているテネシー州のエドワード・エラーさんは、バイデン政権は石油価格の引き下げに注力する必要があると語っている。「政府は、私たちが何の関係もない戦争を止めるために、私たちの何百万ドルも使おうとしている。混乱に巻き込まれたことは残念だが、我々の問題ではない」と述べている。
なお、この世論調査では、アメリカ人が自国の情報機関に懐疑心を持っていることも明らかになった。情報機関に「大きな信頼を寄せている」と答えたのは23%にとどまった。52%が「ある程度信頼している」、24%が「信頼していない」と答えた。
一方、米国にとって、ロシアのサイバー戦争能力が最大の脅威となっている。これまでにもロシアからのサイバー攻撃により、病院のサービスが停止したり、政府機関のサーバーに侵入されたりしたことがあった。また、ロシアを拠点とするハッカー集団によるパイプラインへのランサムウェア攻撃で、東海岸の多くのガソリンスタンドが一時的に閉鎖されたこともある。
サイバー攻撃を懸念しているのは米国だけではない。豪『news.com.au』と米『エポックタイムズ』によると、サイバー専門家たちは、オーストラリア政府がロシアに対して制裁措置を発表したことを受けて、オーストラリア企業にロシアのハッカーからの報復の可能性に備えるよう警告している。
ロイヤルメルボルン工科大学のサイバーセキュリティ研究センター長であるマット・ウォーレン教授は、サイバー攻撃は「力の誇示」の一形態であり、「オーストラリアの政治姿勢を罰する」ために展開されるだろうと述べている。「これらの攻撃は、オーストラリア社会のあらゆる側面に影響を与える可能性があり、この規模のサイバー攻撃から保護するオーストラリアの能力が試されるだろう」と警告している。
サイバーセキュリティの第一人者で元シリコンバレーの起業家であるローレンス・パトリック氏は、オーストラリアが直面している脅威は、物理的に何千キロも離れているにもかかわらず、今や非常に現実的なものになっていると語っている。「オーストラリアは米国の最強、かつ最古の、最も重要な軍事同盟国である。したがって、米国とロシアの間で紛争が発生した場合、オーストラリアは間違いなくその影響を受けることになる。」と述べており、特に病院、学校、企業、非営利団体などの「ソフトターゲット」を攻撃する計画である可能性が高いと指摘している。
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オーストラリア、新型コロナウイルスの死亡率に関する最新統計
オーストラリア統計局は、2年間続いたパンデミックによる死亡者数の詳細に関する調査結果を発表した。オーストラリア統計局のデータは1月31日までの死亡者数を含めており、新型コロナウイルスが原因で死亡した人と、新型コロナウイルスの陽性反応を示しながらも別の原因で死亡した人を含む、2639人の死亡者に関する特徴を調べた。
豪ニュースサイト
『9ニュース』は、2020年3月から2022年1月までのオーストラリア全土で記録されたコロナ関連の死者2639人のうち、ウイルスが原因ではない死者は83人だったと伝えている。これらの人々は、新型コロナウイルスに陽性でありながら、癌などの他の症状で死亡した人達である。
新型コロナウイルスに起因する2556人の死亡者のうち、20人はコロナの長期的影響によるものだった。また、2556人のうち、疾患のない人は220人に過ぎなかった。...
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豪ニュースサイト
『9ニュース』は、2020年3月から2022年1月までのオーストラリア全土で記録されたコロナ関連の死者2639人のうち、ウイルスが原因ではない死者は83人だったと伝えている。これらの人々は、新型コロナウイルスに陽性でありながら、癌などの他の症状で死亡した人達である。
新型コロナウイルスに起因する2556人の死亡者のうち、20人はコロナの長期的影響によるものだった。また、2556人のうち、疾患のない人は220人に過ぎなかった。死亡者の91.4%は他の疾患を抱えており、平均的してコロナウイルスと同時に2.7種類の他の疾患を抱えていた。
死亡者の69.5%(1776人)は、既存の慢性疾患を持つ人たちであった。既存の慢性疾患は、合併症のリスクを高め、その結果、死亡のリスクを高めることが知られている。1776人の死亡者のうち慢性心疾患の人が35.8%、認知症の人が30%、糖尿病の人が20.6%だった。
また死亡者は、男性が1428人であるのに対し、女性は1128人と、女性より男性の方が多かった。死亡した人の年齢の中央値は83.7歳で、男性が81.2歳、女性が86.0歳であった。
40歳未満では、男性15人、女性10人が亡くなっている。死亡の大部分は厳しいロックダウン措置をとったビクトリア州で発生しており、1557人が死亡した。
しかし、豪ニュースサイト『news.com.au』によると、オーストラリアで記録された新型コロナウイルスによる死亡者数は、パンデミック期間中にオーストラリア全土で確認された全死亡者数の約1%に過ぎなかった。同じ期間に、オーストラリアでは、10万人が癌で、3万2千人が心臓病で、3万人がアルツハイマー病と認知症で、1万人が糖尿病で亡くなっていた。
豪記者のベン・フォーダムは、今回の結果に関して、「状況を軽視しているわけではない」「家族の悲しみを無視しているわけではない」としながらも、「これらの統計は、我々が目撃した大げさな恐怖を煽るキャンペーンを暴露するものだ」と述べている。そして、パンデミック到来後のオーストラリアでの死因の99%以上は、コロナが原因ではなかったという事実は、政府が適切な政策を取っていなかったことを示していると主張している。また、ランセット誌が最近発表した研究で、米国では、肥満率が35%を超える16の州で、新型コロナウイルスによる死亡率が世界で最も高いことが報告していることを指摘した。「政府はなぜ、人々に健康になるように言わないのか。なぜ、最大の危険因子の1つは体重が多すぎることだと警告しないのだろうか。肥満の人を侮辱するのが怖いからなのか。毎日、健康上のアドバイスについて聞かされていたのに、最も重要な健康上のアドバイスは、健康的であればあるほど、コロナでも生き残る可能性が高くなるというものだったのではないか。」とコメントしている。
豪ニュースサイト『ブリスベン・タイムズ』によると、クイーンズランド州の保健局のジェラード医師は記者会見で、現在は、死亡原因が複雑化しており、新型コロナウイルスが直接原因で死亡した人もいれば、新型コロナウイルスに感染していても他の原因で死亡している者もいることを強調した。そしてこれは、新型コロナウイルスに勝利し始めている兆候だと述べた。医師は、「2021年に海外でこの病気を見てきた。若い人たちがウイルス性肺炎にかかって亡くなっていた。現在は、複数の健康上の問題を抱えた高齢者たちが亡くなっており、ウイルスがどの程度死因となっているのかを判断するのが難しい場合が多くなっている」と述べている。「2022年は、ワクチン接種によって、まったく違った状況になっている。ワクチン接種によって、この病気のあり方は完全に変わった。」とコメントしている。
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