ASEAN、タイでのミャンマー会議に主要国は欠席
軍事クーデターで発足したタイ暫定政権は、混乱が続くミャンマー情勢を話しある東南アジア諸国連合(ASEAN)の非公式外相会議を招集しており、参加国は、ミャンマー国軍と、ベトナム、ラオス、カンボジア、ブルネイとみられている。
6月19日付
『ロイター通信』:「ASEAN主要国がタイ主催のミャンマー会合に欠席、批判のなか」
タイの暫定政府は19日のミャンマー軍事政権との外相会議に向け準備をしている。ASEAN諸国が会議に欠席する動きがあったことから、予定は延期されていた。
タイは、ミャンマーとの高官レベル会合を禁止してきた東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国の反対にあいながら、2021年のクーデターで国軍が政権を握った軍事政権との仲介を模索してきた。...
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6月19日付
『ロイター通信』:「ASEAN主要国がタイ主催のミャンマー会合に欠席、批判のなか」
タイの暫定政府は19日のミャンマー軍事政権との外相会議に向け準備をしている。ASEAN諸国が会議に欠席する動きがあったことから、予定は延期されていた。
タイは、ミャンマーとの高官レベル会合を禁止してきた東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国の反対にあいながら、2021年のクーデターで国軍が政権を握った軍事政権との仲介を模索してきた。
ミャンマー同様クーデターで政権を握ったタイの首相は、ASEANがミャンマーとの首脳レベルの会議を始めるときだと提案し、ASEAN外相らに4日前に18日から始まる予定の非公式会議への招待状を送っていた。
18日、タイの外務省は19日「非公式会議」が開始されるとし、公式会議ではないが、「ミャンマーの暴挙を終わらせるASEANの努力を後押しするもの」としている。参加国は、ラオス、カンボジア、ミャンマー、インド、中国、ブルネイ、ベトナムで、具体的な参加者と日程変更に関しては言及されなかった。
情報筋によると、ミャンマーの軍事政権が任命したタン・シュエ外相は、会議に出席する意向とみられる。
ミャンマーは、民主化指導者アウン・サン・スー・チー氏追放に関わる交渉開始への合意がないため、約2年間高官レベル会議への出席が禁止されてきた。
批判の声は、この会議は5項目合意とされるASEAN平和イニシアチブの枠外にあり、軍事政権を認めるものとみなされ、不適切だというもの。
シンガポールのバラクリシュナン外相は、16日、「首脳会議や外相レベルで、軍事政権と関わるのは時期尚早だろう」としている。マレーシアは欠席とし、外相はツイッターで「会議開催を無駄なこと」だと批判。
フィリピンは未回答だが、ミャンマー政権との距離を置く姿勢を示していた。
インドと中国はASEAN加盟国ではないが、地域の大国として、非公式会議へ参加するという。
ミャンマーの国民統一政府(NUG)はタイの動きを批判し、。「非正規の軍事政権を会議に招待するのは、ミャンマーの政治危機の解決に役立たない」との声明を出している。
同日付『Yahooニュース』(AP通信):「軍事政権下のミャンマーを巡る会議でタイの暫定政権に批判」:
タイでは19日、暴力が横行し行き詰まったミャンマー情勢を話し合う近隣諸国との会議が行われる。
タイ外務省が18日発表した声明では、3度目の開催となるこの非公式会議の目的は、「ASEAN諸国のミャンマー情勢解決に向けた努力に関する」ものとしている。ASEAN首脳の間では、軍事政権の会議出席禁止の合意があるため、非常に難しい局面となる。
今年ASEAN議長国のインドネシアのジョコ大統領は先月のサミットで、「ミャンマー情勢において前進はみられず、暴力をやめるよう」求めていた。
タイでは、5月の総選挙結果を受け、8月に野党へ政権が交代されるにもかかわらず、「なぜ会議が突然招集されるのか」との疑問の声も上がっている。選挙で最大議席を獲得した「前進党」のピタ氏は、新政権では現政権よりもミャンマーへの強硬路線をとるとしていた。一方、プラユット首相は、これまでもミャンマー軍事指導者との蜜月関係を批判されてきた。
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アップル社の自動運転技術が中国へ漏洩か
米司法省によると、中国籍のアップル元社員の男が窃盗容疑などで訴追されたという。男は既に中国に渡り、中国の自動運転開発企業で働いているとみられ、その企業は年内にChatGPT技術を利用した新車を発表するとしている。
5月16日付
『Yahooニュース』(ロイター通信):「米、中国のアップル元社員を技術窃盗容疑で訴追」:
16日、米国は中国、ロシア、イランへの技術流出に関与したとして、5人を訴追したと発表。その中には自動運転等の技術を盗み、中国へ帰国したアップルの元社員も含まれ、2件は、ロシア軍支援に関わるケースも含まれるという。
今回の訴追は、捜査は以前から行われていたが、2月に機密技術を守る目的の一貫として設立された「攻撃部隊」が検挙した最初の例となった。...
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5月16日付
『Yahooニュース』(ロイター通信):「米、中国のアップル元社員を技術窃盗容疑で訴追」:
16日、米国は中国、ロシア、イランへの技術流出に関与したとして、5人を訴追したと発表。その中には自動運転等の技術を盗み、中国へ帰国したアップルの元社員も含まれ、2件は、ロシア軍支援に関わるケースも含まれるという。
今回の訴追は、捜査は以前から行われていたが、2月に機密技術を守る目的の一貫として設立された「攻撃部隊」が検挙した最初の例となった。
35歳の元エンジニアWeibao Wangは2016年からアップルで勤務し、2017年から米国を拠点とし中国企業と自動運転車の開発に携わっていた。退職後、数日まえに大量の機密データへアクセスしていたことが判明したという。2018年自宅の家宅捜索され、同社の「大量」のデータが見つかったが、捜索直後に中国へ渡航したという。
中国が関わる2つ目のケースは、64歳のLiming Li で、カリフォル二ア州を拠点とする会社員らと組んで情報を盗み出し、中国で起業しようとした容疑。
ニューヨーク州では、ギリシャ人で49歳のNikos Bogonikolosが、NATOの契約軍人として活動しながら、米国の軍事技術をロシアへ密輸しようとした疑いで逮捕された。
また、ロシア国籍の2人はアリゾナ州が訴追された。フロリダ拠点の企業を使い、ロシアの航空会社へ航空部品を送ったとされる。これについては、商務省が輸出権限を阻止する手続きをした。
また、ニューヨーク州は、39歳のXiangjiang Qiaoを訴追。米国の制裁対象となっている中国企業を使い、イランへ大量破壊兵器製造に使用される材料を提供したとされる。5人のうち4人は逮捕されているが、Qiaoとアップル元社員のWangは中国へ逃亡している。
同日付米『CNBC』:「機密情報流出容疑のアップル元社員は自動運転合弁企業バイドゥ(百度)の幹部」:
米政府は16日、アップルの元社員のWeibao Wangを同社の自動運転部門から独自ソースコード等の情報を盗んだとして批判した。中国のインターネット企業バイドゥ(百度)の幹部だとみられている。
米政府は、内部の密通者など「中国が様々な手法で、米国企業から機密情報を盗み出している」ことを懸念しており、今回は、司法省の「不正に米国の機密技術を取得しようとする敵対国対策」のタスクフォースの一貫となる。
中国語のインタビュー記事に掲載されていた以前のプロフィールによると、Wangはアップル退職後、カリフォルニアと中国を拠点とするヘルスケアAI企業で務めた後、自動走行配送車両の開発企業Neolixの最高技術責任者となり、2021年からバイドゥで自動制御運転部門に携わっているようだ。
中国国籍でアップル社から自動運転部門の機密情報を盗んだとされる元社員は3人目。Wang と同じ時期にアップル社にいたXiaolang Zhangは、8月有罪判決が出ている。Jizhong Chenも、起訴されている。2人は逮捕前に国外へ退去出来なかった。
アップル社は2015年から自動運転車開発を行っていると報じられるが、達成目標や予定が公表されたことはなく、新車の発表もしていない。最近では、データ集積センサー搭載車がカリフォルニア周辺で走行しているのが確認されているくらいである。
一方、バイドゥは今年2月、年内にChatGPTのような技術を利用した新車の発表する予定だとしている。
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