世界保健機関(WHO)は14日、8月から行われるリオデジャネイロ五輪・パラリンピック開催で、中南米で流行がみられたジカ熱の世界的感染拡大のリスクは「極めて低い」として、延期の必要はないとの結論を示した。開催が媒介する蚊の活動が弱いブラジルの冬期間な上、ブラジル当局が競技場や各施設内と周辺への対策を強化しているためリスクは更に低くなるとした。ジカ熱は妊婦が感染すると乳児の小頭症を患う恐れがあり、ワクチンはない。WHOは2月の緊急委員会で感染拡大を「国際的に懸念される公衆衛生の緊急事態」と宣言しており、開催延期の措置があるか、アスリートらも注目していた。祭典開催にあたりブラジル政府はリオへの38万人の観光客の訪問に期待をよせている。
6月14日付仏
『フランス24』(AFP通信引用)は「リオオリンピックでのジカ熱流行の危険低い、WHO」との見出しで、以下のように報道している。
・火曜、世界保健機構(WHO)のジカウィルス緊急委員会は、ブラジルのオリンピックによる世界への感染の危険は「極めて低い」と発表。8月のオリンピック開催で、南米で大流行した蚊を媒介とするウィルスへの流行の再燃が懸念が広がっていた。
・委員会は、デング熱やジカウィルスの感染力が弱いブラジルでの冬期間に開催されるオリンピックとパラリンピックでの感染拡大の危険は低いと結論づけた。...
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6月14日付仏
『フランス24』(AFP通信引用)は「リオオリンピックでのジカ熱流行の危険低い、WHO」との見出しで、以下のように報道している。
・火曜、世界保健機構(WHO)のジカウィルス緊急委員会は、ブラジルのオリンピックによる世界への感染の危険は「極めて低い」と発表。8月のオリンピック開催で、南米で大流行した蚊を媒介とするウィルスへの流行の再燃が懸念が広がっていた。
・委員会は、デング熱やジカウィルスの感染力が弱いブラジルでの冬期間に開催されるオリンピックとパラリンピックでの感染拡大の危険は低いと結論づけた。
・WHOは、ブラジル当局が「競技場や各施設内と周辺への対策を強化しているため、リスクは更に低くなる。国や地域をまたぐ通常の渡航や貿易への規制の必要性はない。」としている。一方で、競技が行われる地区での対策の強化促進を確実に遂行するようブラジルに勧告。
・ブラジルでは昨年の流行により、約150万人がジカウィルスに感染し約1300人の胎児に小頭症(脳の障害で頭が極端に小さい)が見つかった。
同日付英
『BBCニュース』は次のように報道している。
・WHOの専門家はオリンピック開催地をリオデジャネイロから移したり、延期や中止する必要はないとする。科学者の心配をよそにWHOは8月のブラジルの蚊の活動は比較的弱いと宣言。
・WHOは今年、ジカ熱の流行は国際的な公衆衛生上の緊急事態に該当すると宣言、妊婦にはオリンピック観戦のための渡航を避けるよう勧告。
・ブラジル政府はリオへの38万人の観光客の訪問に期待をよせている。
6月15日付豪
『RADIO AUSTRALIA』(AFP・ABC引用)は次のように報道している。
・多くの注目アスリートらがジカ熱への心配を表明している。「国際オリンピック委員会が大丈夫だと公表しているので問題ないはないと期待」、「(WHOの)太鼓判をうのみにしない。蚊にさされるだけで何かに感染するなんて恐ろしい確率」、「黄熱病のワクチンは打ったが、蚊でマラリアやジカにかかる可能性もあるなんて恐ろしい」などの声が聞かれている。
6月14日付米
『CBSニュース』は次のように報道している。
・数百万人の観客と1万人のアスリートの祭典が2ヶ月後に迫る中懸念が広がる。米国でのジカへの懸念は、690人の米国帰国者で感染がみられ、小頭症の乳児が出てから高まった。
・6月にはWHOは出産時の障害発生を避けるため、感染地域での女性に妊娠を遅らせるように勧告。
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