イーロン・マスク率いる民間宇宙開発企業のスペースXは、地球の周りに大量の人工衛星を配備することで、全世界にインターネットサービスを提供しようとしている。昨年10月に試行サービスを開始した「スターリンク」衛星インターネットサービスは、2月上旬時点で既に1万人のユーザーがいることが判明した。
カナダメディア
『The Intelligencer』によると、スペースXは、再利用可能なロケット技術により、人工衛星を地球軌道に打ち上げることを希望する企業や機関の参入を可能にしたことで最もよく知られている。同社が並行して進めている衛生ネットサービスプロジェクトの「スターリンク」は、急速に話題を集めているという。スターリンクは、最終的には数千個を目標としている通信衛星のネットワークで、地球上のあらゆる場所に高速データサービスを提供することを目指している。
スペースXは数年前に人工衛星の打ち上げを開始しており、現在軌道上には1,000機以上のスターリンク衛星が配置されているという。同社は昨年後半から小規模な試験的サービスを開始し、現在すでに1万人以上のユーザーがいるという。
スペースXが4日に連邦通信委員会に提出した報告書の中で、もはやスターリンクネットワークの「性能は理論的でも実験的なものでもない」と述べ、「試行サービスの一環としてリアルタイムに急速に加速している」と報告している。
今後もスターリンク衛星の定期的な配備は継続され、毎月120機もの新しいスターリンク衛星が軌道に投入されると予想されている。スペースXがスターリンクのインターネットサービスを全ての国で展開できるようになるまでには、まだ長い道のりがあるが、物事は急速に進んでいる。
米コンピュータ雑誌『PCマガジン』や『ニューヨークポスト』によると、スペースXは、スターリンクのネットワーク月額利用料99ドル(約10400円)と接続するために必要な機器の初期設置費用499ドル(約52200円)を利用して、農村部での高速インターネットへのアクセスを提供することを目指している。同社は、広告をしなかったにもかかわらず、2020年8月時点で70万人近くの人がスターリンクを使用することに関心を示していたことを公表している。
また、同社は連邦通信委員会に対して「電気通信事業者」として認定するよう求めたという。認定されれば、ニューヨークやテネシー州を含む7つの州でスターリンクのサービスを提供することが可能になる。
現在スターリングサービスは、アメリカ北部とカナダ南部の地域に限られている。
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