女子ワールドカップサッカー;日本招致撤退も、本命候補豪州・NZ両首相がFIFAに直訴【欧米・NZメディア】(2020/06/24)
2023年開催の女子ワールドカップサッカーの開催地について、日本サッカー協会は6月22日に撤退を表明した。下馬評で2番手であったこと、更には、女子サッカー競技が来年に延期された東京オリンピックに含まれていることもあって、決選投票で下馬評トップの豪州・NZ共同開催国にはとても勝てないと判断してのこととみられる。しかし、豪州・NZ両国は、評価3番手とは言え、コロンビアが日本支持票を取り込まないとも限らないとして、両国首脳が国際サッカー連盟(FIFA)に両国主催のメリットを直に訴えた。
6月23日付欧米
『ロイター通信』:「豪州・NZ両首相、女子ワールドカップサッカー招致に向けて連名書簡」
豪州のスコット・モリソンとNZのジャシンダ・アーダーン両首相は6月23日、2023年女子ワールドカップサッカー招致について、FIFA宛に連名の書簡を送り直訴した。
両首脳は書簡の中で、“女子サッカーの熱い思いを、公平公正な試合開催で際立たせ、かつ、オセアニア地域において女子サッカーの更なる発展に結びつけることを約束する”と訴え、両国共同開催提案の支持を求めた。...
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6月23日付欧米
『ロイター通信』:「豪州・NZ両首相、女子ワールドカップサッカー招致に向けて連名書簡」
豪州のスコット・モリソンとNZのジャシンダ・アーダーン両首相は6月23日、2023年女子ワールドカップサッカー招致について、FIFA宛に連名の書簡を送り直訴した。
両首脳は書簡の中で、“女子サッカーの熱い思いを、公平公正な試合開催で際立たせ、かつ、オセアニア地域において女子サッカーの更なる発展に結びつけることを約束する”と訴え、両国共同開催提案の支持を求めた。
FIFA執行委員会は6月25日、委員全員による投票で開催場所につき決定する。
目下の招致候補は、日本が6月22日に撤退を表明していることから、豪州・NZの他は南米のコロンビアだけである。
これまでFIFAが各候補地について評価したところでは、豪州・NZが5段階評価で4.1、日本が3.9、そしてコロンビアは2.8であった。
ただ、コロンビアサッカー協会は6月22日、『ロイター通信』のインタビューに答えて、同評価レポートにおいて、もしコロンビアが候補地となる場合、安全面が課題となるとされているのは、現実的ではなく先入感や偏見による評価となっている、とコメントしている。
なお、豪州・NZが当該開催地と決定すれば、アジア太平洋地域での初の女子ワールドカップサッカー開催となる。
同日付NZ『NZヘラルド』紙:「豪州・NZによる女子ワールドカップサッカー共同開催が現実的に」
NZサッカー協会のヨハンナ・ウッド会長は『AP通信』のインタビューに答えて、“FIFA執行委員会の6月25日投票に当たって、懸念事項として挙げられると思われるのが二国共同開催案だ”としながらも、“両国間のアクセス至便さは長所であるし、第一に、NZで2021年に二つのワールドカップ、女子クリケット(2月)及び女子ラグビー(9~10月)が開催されることから、女子ワールドカップサッカー開催地として十分な実績としてアピールできる”とコメントした。
女子ワールドカップサッカーは、2023年7月10日から8月20日に開催予定となっていて、参加チームは従来の24から32ヵ国に増やされる。
なお、女子ワールドカップサッカー開催地は、37人のFIFA執行委員会委員の投票によって決定されるが、男子の場合は、FIFA総会(加盟全200協会の投票)で決定される。
これは、ジャンニ・インファンティーノ会長(50歳、スイス人弁護士、2016年2月就任)の下で新たに導入された方針で、2016年6月総会で、2026年開催地として米・カナダ・メキシコの共同開催案を選択・決定している。
男子サッカー開催地も従来は執行委員会で決められていたが、2018年ロシア及び2022年カタール開催地決定に当たって不正疑惑が起こり、米、フランス、スイス検察がそれぞれ捜査に入る程の事態となったため、総会決議事項に改められたものである。
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ラグビーW杯 イングランド代表のハカ奇襲に罰金(2019/10/30)
日本で開催されているラグビー・ワールドカップ 準決勝イングランド対ニュージーランドの試合前に披露されたオールブラックス伝統の「ハカ」の踊りの間、イングランド選手たちがV字型に並び、好戦的な笑みを浮かべるなどして応酬。敵陣にはみ出したことでイングランドは罰金処分となった。
10月30日付
『AFP通信』は「ラグビーワールドカップで、イングランドがオールブラックスのハカに侵入で罰金」との見出しで以下のように報道している。
横浜での準決勝でニュージーランドのハカが行われる間、V時に並びハーフウェーラインを越えたとしてイングランドに罰金が科された。規則では、伝統的戦闘ダンスであるハカが行われる間、対戦チームは相手の陣内に入ってはいけないことになっているが、審判の注意を聞かず数人が中央からはみ出したのだという。...
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10月30日付
『AFP通信』は「ラグビーワールドカップで、イングランドがオールブラックスのハカに侵入で罰金」との見出しで以下のように報道している。
横浜での準決勝でニュージーランドのハカが行われる間、V時に並びハーフウェーラインを越えたとしてイングランドに罰金が科された。規則では、伝統的戦闘ダンスであるハカが行われる間、対戦チームは相手の陣内に入ってはいけないことになっているが、審判の注意を聞かず数人が中央からはみ出したのだという。
イングランドは19対7で勝利を決め、南アフリカとの決勝戦に進む。ハカに並び始めた際、イングランドの選手らは、いつものように横に並んでハカに対峙することをせず、V字体制となり、端の2か所で相手陣に、突き出たのだ。
ニュージーランドのスクラムハーフ(Aaron Smith) が、Vのくぼみに居たイングランド主将のオーエン・ファレルがウィンクをしたと主張している。彼とセンター(Manu Tuilagi)がハカに向かってニヤリと笑みを浮かべる様子や、プロップ(Kyle Sinckler)がじろりと凝視する様子を捉えた映像が拡散している。作戦はオールブラックスをイラつかせるための、エディージョーンズコーチのアイデアだと選手は明かしている。
ファレル主将も「突っ立っているだけでなく、かかってこいとの気持ちだったという。大会主催団体は、文化への挑発となる規定違反だとして罰金を科す方向で検討。2011年オークランドで開催されたワールドカップの決勝戦では、フランスが槍方の体制を作り、ハカに向かって行進し、3200ドルの罰金となっている。
ニュージーランドの選手やコーチは、今回の挑発をそれほど問題視しなかった。その様子が動画で拡散されるにつれ、ワールドラグビーのイングランドへの罰金決定は、主催者団体への偽善行為ではないかとの批判を招いている。ユーチューブ動画「ニュージーランドのハカに対し、イングランド素晴らしい反応」は400万人が視聴している。
同日付ニュージーランド『NZヘラルド』は「2019ラグビーワールドカップ:イングランドがハカに対抗したV字で罰金」との見出しで以下のように報道している。
イングランドに罰金を科したワールドラグビーは様々な理由で批判を浴びているという。公式チャンネルで、ハカへの敵対を「素晴らしい」とコメント、動画のキャプションに「ハカへのイングランドの素晴らしい反応」とつけ、約400万回視聴された。これが批判のたねとなった。
ガーディアン紙は罰金は4ケタと報道したが、2011年の決勝で類似した方法を取ったフランスの罰金(4,300ドル)より少なくなった。
別の見方もある。ラグビーワールドマガジンの記者は、「ハカは好きだし、イングランドの対応も同じくらい良かった。全チームが見ている間、ハーフウェーを超えてはいけないルールだ。イングランドは超えたことへの罰金というに過ぎない。」とする。
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