2007年に逮捕されたカナダ人連続殺人犯、ロバート・ピックトンの手記がアマゾンのサイトで発売された。これに対して出版社、アマゾンの顧客、警察当局から販売中止の声が上がり、2日後に本はサイトから姿を消した。なぜこのような事態が発生したのか、各メディアは以下のように報じている。
2月23日付
『BBCニュース』(米)はカナダ人連続殺人犯、ロバート・ピックトンの手記がアマゾンで販売されたが、関係者などからのクレームにより2日後にサイトから消えたことを報じている。ロバート・ピックトンは養豚場を営む大金持ちで、6人の女性を殺害したとして終身刑の判決を受け、現在服役中である。他にも26人の殺人につき現在もなお捜査中であるが、実際は69人もの被害者がいるのではないかとみられている。
ピックトンはなぜ、今回手記を出版することができたのか。...
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2月23日付
『BBCニュース』(米)はカナダ人連続殺人犯、ロバート・ピックトンの手記がアマゾンで販売されたが、関係者などからのクレームにより2日後にサイトから消えたことを報じている。ロバート・ピックトンは養豚場を営む大金持ちで、6人の女性を殺害したとして終身刑の判決を受け、現在服役中である。他にも26人の殺人につき現在もなお捜査中であるが、実際は69人もの被害者がいるのではないかとみられている。
ピックトンはなぜ、今回手記を出版することができたのか。ピックトンが収監されている刑務所は収監者の通信についても厳重な注意を払っており、ピックトン自身が原稿を刑務所外に送り出すのは難しい。これを手助けしたのが同じ刑務所内に収監されている服役者で、この服役者が自分の友人に原稿を送ったたとみられている。
当局は「多くの人間を殺し害悪を及ぼした犯人が、その行いから利益を得るなどもってのほか」とコメントしている。
今回本を出版したのはコロラド州にある自費出版を主に手掛ける会社であるが、会社は正式なコメントをまだ発表していない。
本はサイトのユーザーからも酷評され、本の評価は最低であったという。
2月21日付
『ナショナル・ポスト』(カナダ)によると、本は144ページで、14.95カナダドル(約1200円)で販売されていたという。
本の中で、ピックトンは警察を内部腐敗や職権濫用が横行していると非難し、捜査も「でっち上げ」だと主張しているという。文章は聖書を数多く引用し、誤字・脱字が多いという。
2月23日付
『IBタイムズ・イギリス版』では、今回の件を受けて、犯罪者が自身の犯行から利益を上げることを禁じる法案の提出が検討されていると報じている。本はピックトンと同じ刑務所に服役する者の友人の名で出版されており、これは刑務所の監視の目を逃れるためだったと考えられている。
出版社もアマゾンでの販売はもとより、本自体の販売も中止したと発表している。
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