米バイデン大統領、キャンプ・デービッドで日韓関係強化へ(2023/08/18)
バイデン大統領は、日韓の関係修復を弾みとし、保養地キャンプ・デービッドで三カ国の首脳会談に臨む。三カ国のパートナーシップ強化は、北朝鮮の核の脅威や中国の台頭に脅威となるとみられる。
8月18日付
『ロイター通信』:「キャンプ・デービッドで日米韓関係強化へ」:
韓国は今週、日本からの独立記念日を迎えたが、ユン・ソンニョル大統領が1945年まで35年の植民地支配に触れることはなかった。日本の支配の記憶はない若干62歳の大統領は、日本を同じ価値観や関心を共有する「パートナー」と賞賛した。日韓は常に北朝鮮からの核の脅威に晒されており、ユン氏は、「共産主義の侵攻」と批判するに留めている。...
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8月18日付
『ロイター通信』:「キャンプ・デービッドで日米韓関係強化へ」:
韓国は今週、日本からの独立記念日を迎えたが、ユン・ソンニョル大統領が1945年まで35年の植民地支配に触れることはなかった。日本の支配の記憶はない若干62歳の大統領は、日本を同じ価値観や関心を共有する「パートナー」と賞賛した。日韓は常に北朝鮮からの核の脅威に晒されており、ユン氏は、「共産主義の侵攻」と批判するに留めている。
米バイデン政権は、東アジアでの日韓関係の変化に期待し、当地域での中国の支配拡大への対抗姿勢と台湾支援を加速させるだろう。
バイデン大統領は18日、メリーランド州カトクティン山の大統領保養地キャンプ・デービッドでの首脳会談で、日韓との関係強化を固めたい意向である。
首脳会談では、相互防衛安全保障協定は結ばれないが、地域内の相互協力への合意が行われる予定。ユン氏の日韓対立緩和への熱意が関係強化への弾みとなり、三カ国の首脳はキャンプ・デービッドで「最も長い時間をともに過ごす」首脳らになるとみられる。
これまで日韓関係の強化は失敗に終わってきた。2019年には徴用工問題で関係が悪化し、軍事情報共有協定は破棄され、日本は韓国の半導体産業へ打撃となる韓国向け半導体などの輸出制限を設けた。
今回、三カ国の関係強化に頼るのはリスクが高い。ユン氏、岸田氏、バイデン氏は自国で約4割の支持率で、バイデン氏は日韓との関係強化が最優先事項かとの疑問をもつ米国民との間で板挟みとなる可能性がある。2024年の大統領選挙でバイデン氏は、民主党候補として既存の軍事、経済同盟が米国の利益となるか疑問を呈する共和党のドナルド・トランプ前大統領と対峙する可能性もある。
北朝鮮は「アジア版NATOの創設」への伏線だとして三カ国の軍事関係強化を批判している。
8月17日付米『CNNニュース』:「キャンプ・デービッドで初となる日米韓三カ国外交に臨むバイデン氏」
いる。
バイデン大統領は、保養地キャンプ・デービッドで日韓との首脳会談に臨む。そしてこの首脳会談は、北朝鮮からの挑発行為へ威嚇行動を示すことになる。また、インド太平洋地域での中国台頭が懸念させる中での会談となる。
三国間の関係進展は一筋縄ではいかなかった。日韓関係は、徴用工問題を含めて、緊張関係と不信感の数十年間を辿った。しかし、北朝鮮のミサイルによる脅威が続き、中国の軍事台頭の脅威の中、岸田氏とユン氏は3月の広島サミット等を経て、これまでの相違を乗り越えるに至った。
ラーム・エマニュエル駐日米国大使は17日、米ブルッキングス研究所で、「中国の戦略は、米国の第一、第二同盟国の関係強化を前提としたものではない。三カ国のパートナーシップは全ての計算を塗り替える基本要素となる」と述べている。
韓国は、首脳会談や来週の米韓軍事演習前後、北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)等の挑発行為を行うと予測。米国は、首脳会談前後で、北朝鮮や中国からの批判や反応を予測しているが、「三カ国のパートナーシップは新たなレベルで基本的な力となる」としている。
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米海軍、中国への機密情報提供で逮捕者(2023/08/04)
米司法省が、中国の情報機関へ軍事機密情報を提供していたとして、海軍所属の海兵2人を逮捕、起訴した。軍部の機密漏洩による起訴は今年3件目となり、米国は中国による軍事スパイ活動への警戒感を強めている。
8月4日付
『AP通信』:「米海軍兵が中国への軍事機密情報提供で起訴される」:
3日、米海軍の海兵2名が中国へ軍の機密情報を提供したとして起訴された。機密情報には、軍事演習、軍事作戦、技術情報が含まれるという。
カリフォルニア基地に所属している海兵で、起訴内容は個々に分かれている。中国当局から金銭が支払われたかどうかは不明。2人はサンディエゴとロサンゼルスの連邦裁判所では無罪となり、今後法定で証言する予定。...
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8月4日付
『AP通信』:「米海軍兵が中国への軍事機密情報提供で起訴される」:
3日、米海軍の海兵2名が中国へ軍の機密情報を提供したとして起訴された。機密情報には、軍事演習、軍事作戦、技術情報が含まれるという。
カリフォルニア基地に所属している海兵で、起訴内容は個々に分かれている。中国当局から金銭が支払われたかどうかは不明。2人はサンディエゴとロサンゼルスの連邦裁判所では無罪となり、今後法定で証言する予定。
サンディエゴ基地所属で中国出身のジンチャオ・ウェイは、武器システムの詳細情報やエセックス母艦等の強襲揚陸艦の情報を漏洩した疑い。昨年2月中国の諜報職員からの誘いで、米市民権を取得、海軍内の写真を提供したとされる。海軍戦艦に関する約50件の技術や機械データ、軍事演習時の訓練海兵数等の詳細を1年に及び複数回提供した模様。
もう一人は、ベンチュラ郡基地に所属する26歳のウェンヘン・ジャオで、2021年から今年にかけて、海軍軍事演習計画や基地の電気システムの写真や動画情報と引き換えに、中国諜報職員から15,000ドルの賄賂を受け取った疑い。情報には、インド太平洋地域での大規模軍事演習の配置や動向の詳細がわかる作戦計画も含まれていたという。
米当局は長年中国政府による諜報活動への懸念を示しており、近年ではハッキング等により機密情報を盗み取ったとして刑事訴訟に発展している。
今回の他に米軍が関与したインサイダー取引では、今年4月、ロシアのウクライナ侵攻に関する機密軍事書類やオンラインゲームで利用される「ディスコード」に関する国家機密をリークしたとして、司法省がマサチューセッツ空軍州兵を逮捕している。米高官は、これらの事件は米軍情報を入手を試みる中国の厚かましさを現しているとしている。
8月3日付米『CNNニュース』:「海軍兵2名を中国への機密情報共有の疑いで逮捕」
カリフォルニア基地に所属する米海軍兵2名が中国へ機密情報を流し疑いで起訴されている。
今年米国の軍人が機密漏洩で逮捕された事件としては3回目となり、近年、米海軍の艦隊数を超えた海軍をもつ中国によるスパイ活動への警戒感が高まっている。
パトリック・ライダー空軍准将は、「スパイ行為や機密情報の適切な取り扱いの欠如は、戦闘体制と何ら変わりはない」とし、「軍部内の調査と管理体制の強化に努める」と強調している。
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