両陛下がタイ前国王の弔問(2017/03/06)
天皇・皇后両陛下がベトナム訪問後タイを訪問、半世紀以上親交のあった故プミポン前国王を弔問に訪れた。黒服の両陛下は王宮の祭壇で供花し深く拝礼、その後ワチラロンコン新国王と面会したという。一方、中国と領海を接しておらず中国と良好関係を保つタイの軍事政権が中国に接近する中の皇室のアジア訪問には、中国をけん制したい日本の意図が見える、と東南アジア研究所は分析している。
3月5日付タイ
『バンコクポスト』は「日本の天皇がプミポン前国王弔問」との見出しで以下のように報道している。
日本の天皇皇后両陛下が、ベトナム訪問を終え帰国前に、半世紀に渡り両国の友好関係を築いてきた前国王の弔問に訪れた。黒服に身を包んだ両陛下はバンコクの王宮のプミポン前国王の祭壇に献花し、弔問記帳した。そして、ワチラロンコン王と面会した。面会の詳細は不明である。
明仁親王の報道官は訪問の理由について、「故国王への最期の挨拶の機会として」とし、棺の前で敬意の証として「深く」お辞儀をしたと述べている。...
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3月5日付タイ
『バンコクポスト』は「日本の天皇がプミポン前国王弔問」との見出しで以下のように報道している。
日本の天皇皇后両陛下が、ベトナム訪問を終え帰国前に、半世紀に渡り両国の友好関係を築いてきた前国王の弔問に訪れた。黒服に身を包んだ両陛下はバンコクの王宮のプミポン前国王の祭壇に献花し、弔問記帳した。そして、ワチラロンコン王と面会した。面会の詳細は不明である。
明仁親王の報道官は訪問の理由について、「故国王への最期の挨拶の機会として」とし、棺の前で敬意の証として「深く」お辞儀をしたと述べている。
両陛下は即位後初の海外訪問として1991年タイをご訪問、2006年にも前国王即位60周年記念式典に出席された。
6日付タイ
『PBS』は「日本の天皇皇后が前国王弔問」との見出しで以下のように報道している。
ベトナム訪問後タイに立ち寄った両陛下は王宮で前国王に弔問と献花し、ワチラロンコン王と面会した。美智子皇后陛下は声明で「6~7歳年上の故国王は当時20歳だった私に妹の様に接してくれました。病気だと聞いた時はお会いしたいと願っていました」と述べた。
5日付英国
『デイリーメール』(AP通信引用)は次のように報道している。
東アジアの日本のライバルである中国へタイが接近する中、日本の天皇がバンコクへ2日間滞在した。第二次大戦でアジア他国との関係が混乱する中でも両国は良好関係を築いてきた。
しかし、2014年のクーデターでタイは西欧の同盟国からの支援を絶たれ、軍事政権は中国への接近を強めている。
東南アジア研究所のチェンバー調査員は「今回の訪タイは中国をけん制し、タイとの関係を強化したいという日本の意図がある」という。
中国は東南アジア諸国を南シナ海への進出により威嚇しているが、領海を接しないタイとは良好な関係を保っている。
83歳の天皇は政治へは象徴的存在だが、天皇の外国訪問は時に訪問先国との関係強化に貢献することが多い。天皇の旅程は東南アジアに集中しており、中国へのけん制が目的とみられる。先週、領海問題で中国と対立するベトナムは、明仁天皇の訪問を歓迎した。昨年には、天皇陛下は同じく中国と対立するフィリピンを大戦慰霊のため訪問していた。
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タイのトラ寺院でトラ接収(2016/06/03)
タイの野生動物保護当局は30日、タイ西部のトラと触れ合える「トラ寺院」からトラ137頭を接収、寺院関係者らを逮捕した。寺院の冷凍庫からはトラの遺体、ビン詰めの動物の一部なども見つかっており、寺院では漢方薬などに使用され、金になるトラの皮などを違法に取引するためトラを飼育していた疑いもあり、野生動物違法取引や動物虐待に問われる可能性がある。他にもライオン、サイチョウ、鹿の角などが見つかっている。
6月2日付
『ロイター通信』は「タイ寺院の僧侶、トラの不正取引で逮捕」との見出しで次のように報道している。
・タイ当局はタイガー寺院で観光向けにトラの皮や生体の一部を御守りとするため不正に取引しようとした疑いで僧侶1人と2人の信者、運搬を助けた2人の僧侶らを逮捕。トラックからは相当の取引額と見られるトラの皮やトラの子どもの遺体が入った瓶が見つかった。
・当局は野生生物の虐待と不正取引容疑で寺院を家宅捜索、トラ137体を接収、麻酔銃を使い檻に確保しトラックで政府の野生生物保護区で保護する。...
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6月2日付
『ロイター通信』は「タイ寺院の僧侶、トラの不正取引で逮捕」との見出しで次のように報道している。
・タイ当局はタイガー寺院で観光向けにトラの皮や生体の一部を御守りとするため不正に取引しようとした疑いで僧侶1人と2人の信者、運搬を助けた2人の僧侶らを逮捕。トラックからは相当の取引額と見られるトラの皮やトラの子どもの遺体が入った瓶が見つかった。
・当局は野生生物の虐待と不正取引容疑で寺院を家宅捜索、トラ137体を接収、麻酔銃を使い檻に確保しトラックで政府の野生生物保護区で保護する。冷凍庫内では40体のトラの遺体も発見された。
・当局は寺院の「ラボ」で、トラの赤ちゃんや臓器が入った20個のガラス瓶を発見。瓶にはラベルが貼られており、民間薬を製造していた証拠とされる。
・トラの一部は漢方薬に使用され、数百万ドルで取引されるため、野生のトラが絶滅の危機となり、中国などアジアの一部でトラの飼育がみられる。タイは象牙など野生生物製造品の密輸の中心として知られる。活動家は長年寺院を批判し、観光客に寺院訪問を控えるよう呼びかけ、野生生物保護法が機能していないと訴えていた。
・トラ寺院は入場料20ドルで、トラと写真を撮り、えさをやり、トラを見学できる寺院として観光客に人気だった。寺院の代表者らのコメントは得られていない。
同日付タイ
『PBS』は「トラ寺院でトラック内からトラの一部を接収」との見出しで以下のように報道している。
・タイ当局はトラの皮や体の一部から作られた1000個の魔除けの御守りを接収。カンチャナブリのトラ寺院からトラックで逃走する僧侶、寺院職員、運転手を逮捕した。
・国立公園・野生生物・植物保全局、警察、陸軍の職員が寺院前のチェックポイントで止めたトラックの後部座席には3つのスーツケースからは2体分強の皮、トラの牙9本、1045個のトラでできた魔除けの御守りが見つかった。寺院職員は僧侶に、これらを隠し場所に運ぶよう命じられたという。寺院職員と運転手は尋問のためその後拘束され、当局は他にも違法品がないか寺院の地下を捜査する予定。
同日付
『バンコクポスト』は以下のように報道している。
・野生動物保護当局は、サイヨック地方のいわゆるトラ寺院(ワット・パルン・タマハブア)の冷凍庫から40体のトラの遺体、及び当寺院で飼育されたとみられる生きたトラを接収。冷凍庫からは他にもレッサーパンダ、リス、鹿の角5本、ビン詰めの動物の内臓が見つかった。他にライオン、サイチョウ6羽も発見。
・トラ同士につながりがあるか調べるため、遺体を採取、もし検証で寺院以外のトラがいると判明すれば寺院は入手先を問われることとなる。トラの子どもの遺体は古いとみられるが、トラの体部すべて値打ちがあり、生きたトラは数十万バーツ(100万円前後)で取引されるとみられる。
同日付英国
『BBC』は「タイのトラ寺院僧侶が違法取引で逮捕」との見出しで以下のように報道している。
・タイ当局はトラの皮や牙の違法取引でトラ寺院の僧侶を逮捕。野生生物違法取引に問われているが容疑を否認。接収された137頭のトラの保護施設へ移送は一週間を要する模様。
・寺院はバンコクの西方カンチャナブリの観光地で、入場料を支払うと動物と写真を撮れる。接収後は閉館。動物活動家や寺院従業員は、トラは虐待され小さなコンクリートの檻に入れられていたと主張。
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