英メディア;火星の地図を公開(2016/02/16)
昨年7月米NASAが火星の地図(マーズトレック)を公開し話題を集めたが、この度イギリスの地図作成機関オードナンス・サーベイ(OS)がNASAの公表データを使用して、火星の新たな詳細地図をデジタルと紙両面で作成したと発表した。
2月15日付
『ヤフーニュース』は、「オードナンス・サーベイが火星のデジタル地図を公表」との見出しで次のように報道している。
・英国の地図作成機関「オードナンス・サーベイ」(陸地測量部)が火星の地図を作成した。紙でできた道路地図で有名な当機関は写真共有サイトFlickr(フリッカー)でデジタル版火星地図をリリース。既存の地図と異なり、輪郭、グリッド線と読みやすいソフトな色合いで独特なスタイルの設計。...
全部読む
2月15日付
『ヤフーニュース』は、「オードナンス・サーベイが火星のデジタル地図を公表」との見出しで次のように報道している。
・英国の地図作成機関「オードナンス・サーベイ」(陸地測量部)が火星の地図を作成した。紙でできた道路地図で有名な当機関は写真共有サイトFlickr(フリッカー)でデジタル版火星地図をリリース。既存の地図と異なり、輪郭、グリッド線と読みやすいソフトな色合いで独特なスタイルの設計。一回限りの地図は、NASAのオープンデータを使用、4,00万分の1の縮尺。3672x2721キロの面積をカバー。火星探査への使用の可能性を模索している。
同日付英
『BBCニュース』は、次のように報道している。
・NASAのデータを使用して作成、オードナンス・サーベイ社のフリッカーのアカウントに投稿された。
・2019年火星にローヴァー車で「着陸」予定のある英国の科学者のために一回限りで作成され、
火星の約7%の表面積を網羅(約1千平方キロ)。
・欧州宇宙機関が開発中のエクソマーズローバーのミッションに協力しているロンドン大学バークベックの科学者ピーター・ギリンドロッド博士の要望で作成。当博士は様々な情報が読みやすいOSフォーマットの地図を気に入っており、火星にも応用されるのを歓迎。
・当機関の地図作成者ウエッソン氏によると、高度や縮尺等の理解が難しかったが地球の地図と実際の処理は同じだったとする。火星探査の際宇宙飛行士がこのデジタル地図を使えるよう想定。平坦に見える地域だが、実際は岩石で凸凹がある箇所等を地図上で表示するのが困難であったとする。
同日付英
『デイリーメール』は、「火星に行っても迷う心配はない。オードナンス・サーベイが先例なき火星地図を作成」との見出しで以下のように報道している。
・英国のハイカーが方角を知るのに使用されている地図に類似しており、4百分の一の縮尺で一センチが約4千キロとなる。
・民間セクターと宇宙開発機構は火星到達へ熾烈な競争を行っており、簡単に理解でき、映像技術が高い当機関の地図作成法ノウハウは重要。
・地図上でもっとも見つけ易い地点は、スキャパレリクレーターで、米火星探査機である、マーズ・パスファインダーとオポチュニティも観測できる。
・キュリオシティなどの探査機は地図上遥か北東のゲールクレーター付近にあるため観測できない。
・OSの地図は政府、民間企業、個人にと世界中で使用されており、航空機や270の測量技師、により集められた最新のデータで構成。日に1万回アップデートされる。
・昨年、映画「火星の人」の公開と合わせてNASAは「マーズトレック」と題した地図をリリース。2Dと3Dで見れ、ユーザーはグーグルアースのように火星を散策できる。
閉じる
欧州で子供難民1万人以上が行方不明に(2016/02/01)
欧州警察機構は、欧州に親などの同伴者なしで到着した子供難民27万人のうち、過去2年の間に1万人以上が行方不明となっていることを明らかにした。その多くが人身売買をおこなう犯罪組織によって、売春や奴隷などを強いられている恐れがある。ただ、現時点では行方不明者の正確な数やどこで何をしているのかなどの実態が十分把握されておらず、今後大きな社会問題として浮上する可能性がある。
1月31日付
『BBCニュース』は、過去2年間で1万人以上の子供難民がヨーロッパに到着した後、所在不明になっていると伝えた。
欧州警察機構は、数千人の子供難民が入国管理に登録した後行方不明となっており、犯罪組織によって性奴隷にされている可能性があると警告している。イタリア当局は昨年5月、過去1年間で約5千人の子供難民が難民収容センターから姿を消したことを明らかにした。また、スウェーデンでは、昨年9月に入国した子供難民1000人が10月に所在不明となっている。...
全部読む
1月31日付
『BBCニュース』は、過去2年間で1万人以上の子供難民がヨーロッパに到着した後、所在不明になっていると伝えた。
欧州警察機構は、数千人の子供難民が入国管理に登録した後行方不明となっており、犯罪組織によって性奴隷にされている可能性があると警告している。イタリア当局は昨年5月、過去1年間で約5千人の子供難民が難民収容センターから姿を消したことを明らかにした。また、スウェーデンでは、昨年9月に入国した子供難民1000人が10月に所在不明となっている。
ヨーロッパで人身売買をおこなう犯罪組織は難民に狙いを定めている。親が一緒でない子供や若い難民は、売春やその他の違法行為に引き込まれる恐れが高い。イタリアの法律では、難民は昼間収容センターからの外出が認められており、そうした時に犯罪組織などが近づくのは簡単であると報じている。
1月30日付英
『ガーディアン』紙は、約1万人の子供難民が欧州へ入国した後行方不明となり、多くが人身売買をおこなう犯罪組織に取り込まれている可能性があると報じている。
欧州警察機構は、昨年欧州に入国した未成年の難民は2万6千人であり、これまでの合計人数は未登録者も含めると27万人になると発表している。
英国では難民申請した直後に姿を消す子供難民の数が最近倍増しており、犯罪組織に狙われたのではないかとの懸念が高まっている。欧州安全保障協力機構のマリアナ・バーケット氏は「親が同伴しない未成年の難民は非常に犯罪組織の手に陥りやすい」と話している。また、欧州警察機構のブライアン・ドナルド長官は、一部の子供難民が売春させられている事実を把握しており、ドイツやハンガリーでは難民搾取で逮捕される犯罪者が増えていると語る。また、警察当局は、欧州連合への密入国を援助する犯罪組織と難民の人身売買組織とが連携していると述べている。
1月31日付
『アルジャジーラ』は、過去2年間で1万人以上の子供難民が欧州で行方不明となっていると報じている。
欧州警察機構のドナルド長官は、「イタリアだけで5千人が所在不明であることを考えると欧州連合全体では1万人を超えるのではないか。全員が犯罪組織に搾取されている訳ではなく、一部は家族と再会しているようだが、どこで誰と何をしているのかが掴めない」と話す。人権団体「セーブ・ザ・チルドレン」は親などと同伴しない未成年難民は、難民の中でも一番トラブルに巻き込まれやすいと指摘する。また、未成年難民の多くが強制送還されることを恐れて、当局に対して身分を隠しているため対応が難しい。
子供難民の多くが先ずギリシャに入国するが、同国の人権団体は「同伴親族のいない子供難民は受入れ先を待っている他の難民より更に過酷な目に遭う」と話している。子供難民は家族が到着するまで約7ヵ月間待機しなければならず、その手続きは遅くてとても複雑である。叔父であると名乗る者が子供達を連れていくことがあるが、本当に叔父かを確かめるのは簡単ではない、と人権団体は訴えている。
閉じる
その他の最新記事